京都市内を一望の大文字山に登りました・おしゃべりハイキング

 梅雨入り直前の5月28日、なかまユニオンおしゃべりハイキングは、京都の大文字山に登りました。

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 大文字山と言えばこれ、8月16日の五山送り火で有名な、京都市左京区にある山です。先祖の霊を天に返すために京都を取り囲む五つの山に火をともします。

 一行は京阪電鉄出町柳駅に集合、哲学の道を通って、銀閣寺のわきから登山道に入ります。

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  山道を登っていくと、火床に到着。「大」の字の左下から登っていく形になります。

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 火床からは京都市内が一望できます。正面に見える高い山が愛宕山です。見晴らしがよくて、たいへん気持ちよかったです。

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 山頂は広場になっており、そこでお弁当を食べました。サンドイッチを持って記念撮影。と思うや、この数十秒後に一羽のトンビが舞い降りてきて、サンドイッチをかっさらって行ったのです。何があったかすぐにはわからず、唖然としました。

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 大文字山は、戦国時代1550年に足利義輝と三好長慶が京の都の支配権をめぐって戦をした古戦場でもあります。大量の遺骨が出土したことから、後世に慰霊碑が建てられました。当時は人が住んでいる京の街の中で斬り合いの市街戦をしたという話で、恐ろしい時代もあったのだなと思います。

 一行は、下山後は観光客でにぎわう銀閣寺参道でイチゴとスイーツを食べ、三条大橋の近くで中華料理を食べてカラオケに行きました。たいへん楽しい一日でした。

 

 

 

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介護労働者の誇りをかけた神明会ラ・アケソニアの残業代払え裁判 第1回弁論が行われました。

 2023年5月25日、箕面にある医療法人神明会ラ・アケソニアの未払い残業代請求裁判の第1回弁論が、大阪地方裁判所で行われました。

 1月に裁判を提訴してから、神明会側は弁護士を総入れ替えしました。そのため、第1回弁論まで4か月の準備期間があったにも関わらず、法人側からは一切の反論が出されませんでした。

 法廷では、原告16名を代表してラ・アケソニア分会の渋谷さんが5分間の意見陳述を行いました。なぜ、裁判を起こすに至ったのか、やむにやまれないその思いを明朗な声で語りました。「私たち16名は介護の仕事に誇りを持っています」と渋谷さんは言います。

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 今回の裁判は、医療法人神明会の介護老人保健施設ラ・アケソニアで現在も働いている職員10名と、退職者6名、あわせて16名が集団で、未払いの残業代の支払いを求めて訴えたものです。

 桜井弁護士によると、会社を退職した人が未払い残業代の支払いを求めて裁判をおこすことは珍しくないのですが、今回のように現職の人が訴えるのは珍しく、大きなインパクトがあるのです。なぜなら、過去の未払い分を払えばそれで解決するというものではなく、将来にわたって残業代の払い方の是正を行うことを、経営側に強いることになるからです。

 つまり、「金で解決」ではなく、サービス残業が常態化してしまっている職場の在り方の改善を求めるのが、今回の集団訴訟の大きな意義なのです。

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 裁判の傍聴には箕面市議会議員の中西とも子さんも駆けつけてくださいました。介護施設に対しては、行政が管理監督する責任があります。残業代不払いという問題が起きていることに対して、箕面市としての監督責任を追及していきたいとおっしゃっていました。職員の残業代が払われていないということにとどまらず、介護施設の利用者の処遇の問題など、現在の介護現場には是正すべき問題が山積みだとおっしゃいます。

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 この日の夕刻、神明会ラ・アケソニアの職場の近くで、訴訟勝利に向けた交流会が行われました。原告の一人一人が、桜井弁護士に裁判の今後の詳細について質問したり、裁判に踏み切った思いについて語り合ったりしました。

 ある原告の方がおっしゃいました。「介護の仕事中に利用者の高齢者の方と話をしていたら、たまたま通りかかった管理者から『なにをおしゃべりしとんじゃ』と言われるんです。」

「おしゃべりしとる暇があったら事務仕事を片付けろ。そんなことだから事務仕事が残業になるんじゃ。そんな残業には残業代は払えんのじゃ」というのが、管理者の言い分のようです。

 この何がおかしいかというと、介護職員が利用者のお年寄りとお話をするのは立派な仕事だということです。利用者さんの情報をつかんだり、健康状態を把握するには、一見は雑談に見えるような会話が有効です。その有効性がわからないというのでは、この管理者は介護のプロとしての勉強をしてきたとはとても思えません。こんな理由で残業代を払わないのだとしたら、介護のイロハのイもわかっていないということです。それが、現場の介護職員の失望を生み出し、離職につながっているのです。

 「残業代というお金を求めてるけど、欲しいのはちゃんとした職場環境です。」と原告の方はおっしゃっていました。ちゃんと働いているのだということ、利用者さんに寄り添った介護をしたいんだということを認めてほしいのです。

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 次回の裁判は7月6日の午前11時30分、大阪地方裁判所404号法廷です。法人側がどんな反論をしてくるか、注目です。

 

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5/25は大阪地裁で神明会・残業代払え裁判 法律守って良い介護を!

 2023年5月25日(木) 午前11時30分より、大阪地方裁判所404号法廷で、神明会残業代払え裁判が行われます。

 タダ働きで前残業をするのが当たり前の無法地帯になってしまっている介護・医療の職場を、労働基準法が守られた、良い介護のできる職場に変えていきましょう。

 裁判傍聴で、介護施設で働く原告の意見陳述、生の声を聞きに来てください。

 

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 老健施設職員の残業代の支払いを求める集団訴訟がいよいよ開始されます。原告を代表して2名が意見陳述をします。ぜひ、傍聴支援をお願いします。

 

  • 原告代表 渋谷国彦さんから

 

医療法人神明会ラ・アケソニア 未払い賃金請求集団訴訟の第一回期日が来る5月25日(木)11時30分

大阪地裁404号法廷で開催されます。傍聴支援をよろしくお願いします。

 

この訴訟の特徴は、現職10名と地域の介護施設で働き続ける元職6名

合わせて16名が請求当事者であることです。私たち16名は高齢者介護で社会福祉の発展に寄与する任務の重大性を日々痛感し、これまで地域の介護需要に応えてきました。しかし、ラ・アケソニアでの介護は、多大なサービス残業が伴いました。例えば・役職者が作成する各職員の自己評価シートは、会社側から決められた期限が短く、面談、記録、評価等は、勤務時間外で行っていました。その役職者の業務をみて、多くの若い介護職員が「ここでは役職につきたくない」「ここでは無理」と離職しました。

 

施設を利用する際に、高齢者のこと・家族のことをよく理解した職員がいてこそ、地域社会のニーズに応えられる施設となります。サービス残業で苦しむような労働環境は改善されなければなりません。今回の不払い賃金請求訴訟の大きな目的は、介護労働環境の改善にあり、地域社会を支える介護施設にすることです。

是非、みな様のご支援を宜しくお願いいたします。

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2023年5月20日 入管法改悪に反対する大阪集会 500人が梅田でデモ

 2023年5月20日、入管法改悪に反対する大阪デモが行われました。

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 デモ出発のために500人が集まった扇町公園では、主催者の弘川弁護士が、訴えました。

「維新の会の梅村みずほ議員は、難民支援者がウィシュマさんを死に追いやったのだと言いました。支援者って誰ですか、ここに集まった私たちみんなが支援者なんですよ。こんな発言を許してはいけません。」

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 「ウィシュマさんは詐病だった」と梅村みずほ議員は国会の場で言いました。詐病とは、ニセの病気ということです。では、聞きたいです。ニセの病気で死ぬ人なんているんですか? 詐病で人は死にません。こんなことを言う政治家が、入管当局とグルになってウィシュマさんを死に追いやったのです。

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 今、国会では政府が提出した入管法改悪案と、立憲野党が提出した入管法改正案の二つの法案が審議されています。立憲野党の入管法改正案は、拷問のような人権侵害が起きている入管の体質を改善しようとするものです。それに対して、政府の入管法改悪案は、難民申請者が2回申請をして不認定となれば、3回目は認めずに問答無用で強制送還するというものになっています。

 強制送還されれば、殺されてしまう人も多いのです。そもそも、殺されそうだから日本に逃げてきたわけです。それを、難民に認定するどころか強制送還するとはどういうわけでしょうか。入管法改悪は殺人です。

 難民認定の審査をしている柳瀬房子氏は、「私は4000人の審査をしたが難民に該当する人は6人しかいなかった」と言いました。この発言が、強制送還をしてしまおうという政府の入管法改悪案の根拠になっています。

 ところが、この柳瀬房子氏の言っていることはおかしいのです。柳瀬氏は1年間に1000件の審査をしたと言っているのです。1年間に平日は250日程度しかありませんから、柳瀬氏は1日に4件の審査をしたことになります。ところが、他の審査官の証言では、難民の審査には1件当たり6時間はかかるというのです。ということは、柳瀬房子氏は1日24時間、まったく睡眠もとらずに審査をしていたという事になります。これは不可能です。

 つまり、柳瀬房子氏はまじめに審査をしていなかったことになります。申立書をきちんと読むことすらせず、片っ端から「難民不認定」のハンコを押していったとしか思えません。こんな人物の証言を真に受けて作られようとしている政府の入管法改悪案は、まったく道理からはずれているのです。

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 政府の入管法改悪案ではなく、立憲野党の入管法改正案がとおるかどうか。政府与党は数の力で改悪案の方を強行採決しようとしています。私たちは、こんな法案が通っては日本の恥だと考えます。世論を高めて入管法改悪案を葬り去っていきましょう。

 

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日曜も正月も平日なみに働けということですか?賃上げが先です!

 なかまユニオン小松病院分会は、3月29日に医療法人協仁会の2023年度運営方針について見解を発表しました。私たちは定期昇給の無条件実施に加えて、物価の高さと労働密度の高さに見あった適正な賃上げを求めます。

 

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日曜も正月も平日なみに働けということですか?賃上げが先です!

 3月30日、医療法人協仁会の第58回定時社員総会が開催され、2023年度の運営方針が決められようとしています。開催と言っても社員の出席は認められず、事前に集められた委任状によって必ず運営方針が可決されることがわかっているというものです。社員の中にある反対意見は反映される見込みがありません。

 運営方針は主に「新型コロナ出口戦略」をどうするかということです。

 コロナ補助金打ち切り後をどうするか、これが「新型コロナ出口戦略」です。社員総会の議案書の中では、これについて「スタンドプレイ的な地域の注目を引くための作為的な行動は論外です」と書いてあります。つまり、みんなの拍手喝采が沸き上がるような目玉方針を打ち出すことはできないというのです。

 ではどうするか。「法人個々の職員が継続して地道なスキル・モラルの精度向上に努め」るしかないのだそうです。売り上げにつながる経営直結指標、例えば「オペ件数」とか「入院日当点」とか「介護入所稼働率」とかの数字を上げろと言うのです。「これといった方針は無いけど、みんな、とにかく数字を上げろ!ガンバレっ!」ということですね。もうすでに十分ガンバって疲弊していることを理解していただきたいです。

 そして、具体的には「365日均等稼働」を検討するのだそうです。協仁会はすでに365日稼働しています。日曜も正月も私たち現場職員は働いています。日曜診療や時間外診療などです。日曜・正月に休んでいられるのは管理的な立場の人だけです。

 ですが、今のところ日曜や正月は緊急性の高い業務に限定されているのが実態です。「365日均等稼働」とは何かを考えたら、日曜や正月に緊急性のない業務もしましょうということにしかなりません。具体的には、緊急性の低い大きな手術を日曜・正月にも実施すれば、手術室の稼働率が上がるよねということです。確かに、オペ件数の数字はあがります。売り上げ額は上がるかもしれません。

 しかし、出費も増えませんか。なぜ、週に1回の日曜日が休日なのか。なぜ、年に1回の正月が休日なのか。なぜ、人間の社会はそういう休み方をするのか、もう一度よく考えてほしいのです。一斉に労働し、一斉に休憩する方が、効率が良いからそういう制度が長い年月のうちに出来上がってきたのです。「365日均等稼働」は、休日出勤をした分、平日の出勤人数が減ってしまい、効率が悪いのです。

 そして、そのしわよせを受けるのは現場の看護職員や技術スタッフです。平日は少ない人数で回せ、日曜・正月も平日なみに働け、ということにしかなりません。

 私たちは「365日均等稼働」に反対します。そういうことを提案するにしても、定期昇給を毎年ちゃんと実施してから言ってください。物価高に応じて、今年の春は賃上げが実施される企業が多いのです。ある連合系労働組合の3/23の集計では、中小企業でもパートの賃上げ率が5%以上となっています。

 協仁会でも定期昇給実施は当然のことです。全員が時給1500円を上回り、ベテラン職員にはそれに見合った賃上げをするべきです。

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ウィシュマさん三回忌 入管法改悪反対全国アクション@大阪 

 2023年2月23日、入管法改悪反対全国アクションが行われました。大阪では、150人の市民が集まって梅田をデモしました。

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 2021年3月6日に、名古屋の入管に収容されていたスリランカ人のウィシュマ・サンダマリさんが病気で衰弱していたのに救急車を呼んでもらえずに亡くなるという痛ましい事件が起きました。それから2年。今年は三回忌にあたります。その時、入管の中で何が起きていたのか、追及が進んできたおかげで次第に真実が明るみに出てきています。

 普通、病気で衰弱している人がいたら、なんとかしなきゃと思うのが人間ですよね。ところが、当時の入管職員は、そんな当たり前の気持ちが麻痺していたというのです。死にかけた人を前にして笑っていたというのです。

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 「外国人は犯罪者だ」と決めつけるのが、入管の中では当たり前になっていました。だから、死んでもかまわないやという気分になっていたのです。そんな決めつけを押し付けてきたのは政治の力です。こんなことは国家による殺人です。未必の故意があったと言ってもいいでしょう。日本はこんな国でいいのですか? 決して繰り返してはいけないのです。

 ところが、岸田政権・自民党は、そんな入管の体質を改革するのではなく、難民を本国にたやすく追い返すことを狙って入管法の改悪案を出そうと画策しているのです。2年前にひどすぎると廃案になったのにです。

 自民党副総裁の麻生太郎氏は、ミャンマーの軍隊から勲章をもらったそうですね。民主化を求める市民たちを虐殺しているミャンマー軍とつるんで、日本へと逃れてきた民主化を求める人たちを本国送還して死刑にしてしまおうという魂胆なのです。

 こんな入管法改悪は、許すことができません。

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おしゃべりハイキング・伊丹空港を見わたす冬の五月山

 寒気が近づく直前の1月22日、なかまユニオンおしゃべりハイキングは、大阪府池田市の五月山に登りました。

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 山登り前に、まずは腹ごしらえ。江戸時代創業という、大阪で最も古いうどん屋「吾妻」で名物ささめうどんを食べました。細い麺で、あんかけなのであつあつです。ショウガも入っていて温まりました。

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 五月山は、北摂山系にある標高315メートル。阪急池田駅から歩いて行ける距離にあります。ゆっくりおしゃべりをしながら山登りを楽しみました。

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 枯れ葉を踏みながら登っていくと、どんぐりの実がたくさん枯れ葉に混じっていることに気づきます。杉の木の表面にうっすらと苔がはえて、金色に輝いて見えた木もありました。鳥の鳴き声が梢の方から聞こえてきます。

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 良く晴れた山頂の展望台からは、すぐ前に伊丹空港が見えます。飛行機がゴーッと離陸していきます。遠くに大阪市内の高層ビル群も見えます。空気にひんやりとした透明感があり、たいへん気持ちが良かったです。

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 緑の中をおしゃべりしながら歩いていると、ポエムが浮かんできたりします。日常の仕事の毎日とは気分を変えて、なんだかさっぱりとしました。また、なかまユニオンの活動プランについても、新しい発想が思い浮かんだりします。充実したハイキングでした。

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神明会ラ・アケソニアの介護職員が残業代の支払いを求めて裁判を開始

 大阪府箕面市にある介護老人保健施設ラ・アケソニアの職員と元職員16名が、残業代の適切な支払いを求めて、経営者である医療法人神明会を、本日2023年1月18日、大阪地方裁判所に訴えました。

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 なかまユニオン神明会ラ・アケソニア分会は、本来は支払われるべき残業代をまだ払ってもらっていないということで、ちゃんと支払うようにと、以前から神明会と団体交渉を行ってきました。

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 神明会は、たしかに未払いの残業があるということを交渉の中で認めました。しかし、支払わないと主張したのです。「残業の事前申請で上司が残業代は出るよと言った場合しか、残業代は払わない」という主張のようです。

 残業代を払ってもらえなかった当事者となかまユニオンは、これはもう裁判の場ではっきりさせるしかないと考えました。

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 給料をもらえなかった残業には様々な場合があるのですが、特に問題なのは「前残業」です。

 「前残業」(まえざんぎょう)とは、始業時間の前に出勤して働くことです。ラ・アケソニアでは、夜勤が始まる前に早く出勤して、夜勤帯にすることになっている雑務を先にやっておくということが常態化していました。

 介護施設の夜勤は、ワンオペになることも多いのです。ワンオペで利用者さんの応対をしながら、様々な雑務をこなさないといけません。利用者さんに何かトラブルが起きると、その対処のために何時間もかかりきりになるので、雑務ができなくて残ってしまいます。それを避けるため、前残業をしてあらかじめ雑務をしておくのです。そして、トラブルはしょっちゅう起きるのです。「恨むならトラブルを起こした利用者を恨め」と責任をなすりつけても、何の解決にもなりません。

 こんな雑務は、雑務といえども立派な仕事ですよね。それなのに、神明会はそんなことには残業代は払えないよと支払いを拒絶したのです。

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 介護・医療の業界では、給料が支払われない前残業というケースが、いくらでもあります。私自身も、病院勤務の中で前残業をしましたし、看護師は電子カルテからの情報収集という業務のために前残業をするのが当たり前になっていました。

 「まあ、仕方ないか」と、あきらめていた部分もあると思うのです。しかし、前残業で給料が払われない状態が続くと、その分の努力は「誰も働かなくても現場が回っている」と、経営的には無かったことにされてしまうのです。そして、厚労省官僚が介護保険報酬や医療保険報酬を計算する時に、「思ったより人件費はかかっていない」と不当に安い報酬として計算されてしまうのです。

 経営者を甘やかしてはいけません。そして、厚労省官僚を勘違いさせてはいけません。私たちは、現にここで働いているのです。私たちが働いているから利用者さんの生活がなりたっているのです。それを無かったことにさせてはいけません。

 これは、裁判を起こした16名の給料の問題ではありますが、それにとどまりません。人手不足が深刻なせいで、燃え尽きて退職する人が出て、さらに人手不足になっていく。この介護業界の悪循環を断ち切るという問題なのです。

 前残業も労働時間であると認めさせましょう。裁判を起こした16名を応援して、私たちも闘います。

 

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パワハラにあったらぁ?ユニオンで検索ぅ! 冬のアメリカ村デモ

 12月11日、2022年も残り少なくなってきた大阪のアメリカ村で、若者の解雇・低賃金を許さないデモinアメ村を行いました。御堂筋はイチョウが黄色く色づき、たいへんきれいでした。

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 岸田総理が言うには、増税するんですって!増税ですよ!

 物価がどんどん上がります。スーパーで9月には199円だったイワシが今は399円するんですよ。倍ですよ。そんな物価急上昇に賃金引き上げは全然追いついていません。そんな時にまたしても増税ですか?やってられません。ここは、デモでしっかりと庶民の声を示すべき時なのです。

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 最近、なかまユニオンで話し合っていて思うのは、本来は支払われるべき給料が支払われていないケースがすごく多いのです。

 例えば、病院の看護師さんは、始業時間の30分も前に出勤して電子カルテを読むんです。患者さんの情報をキャッチするためです。それって、よく考えたら仕事ですよね。でも、給料はその時間には支払われていないのです。「仕事の前にカルテを読むのがあたりまえ」という言い方がされるんですが、カルテを読むのは日本の法律では仕事そのものであって、給料が支払われるべき時間なんです。古臭い慣習が見直されず、違法行為が堂々とまかりとおっている。やっぱり、おかしくないですか。これだけ増税と低賃金でみんなが困っている状況になったら、これまではゆるく見逃していた未払い賃金も、しっかり払ってもらうようにしませんか?

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  アメリカ村は大阪ミナミの若者の街。クリスマスも近づいて、すごくたくさんの若者であふれていました。そのど真ん中をドンドンと太鼓をたたきながら行進するなかまユニオンのデモは、注目度ばっちりです。沿道のみんなが一斉にこちらを見るので、緊張してしまいます。

 そして、なかまユニオンのデモは明るく楽しく歌にあわせてコールをするので、手を振る人、体をリズムに合わせて動かす人、踊り出す子どもたちまであらわれました。めっちゃみんなスマホで撮影してるし。QRコードを読み取ったらLINE相談もできる仕組みです。

 ツイッター情報を見て、わざわざ遠くからデモを見に来てくれたという方もいらっしゃったそうです。

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 デモをするのはシンドイことなんですよ。時間を決めて集まって、冬だったら寒いし、大きな声を出して訴えかけるんですから。体力も気力も要ります。メッセージボードも手作りするからお金もかかるし。デモをしなくてもいい社会なら、それにこしたことはありません。でも、「デモをしなくてもいい社会」は、デモをしないと作り出すことができないので、みんなで集まるのです。アメ村は、宣伝効果バツグンです。

 なかまユニオンのデモがリズミカルで明るいのは、デモがしんどいからこそ、明るくやらないと続かないからです。また、声に出して主張したくても声に出せない人が世の中にはたくさんいますよね。そんな人のことを考えたら、デモくらいは優しさを持って明るくやりたいと思うのです。怒りを表現する時に、ヒステリックに叫ぶよりも、明るい笑顔で語りかけた方が伝わることもありますよね。ていうか、ヒステリックに怒る姿は職場のパワハラ上司を見てうんざりしてますからね、もう見たくないです。

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 今回のデモには、連帯ユニオン、全港湾労組、月桃の花歌舞団などの皆さんも参加されました。次回のデモは、暖かくなって春闘の季節にやりたいと考えています。

 なかまユニオンは電話・LINE・メールで無料相談を受け付けています。06-6242-8130(月~金の10:00~19:00・日曜の13:00~17:00)

相談受付はこちら・なかまユニオン

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10月30日・天高く、交流深まった団結まつり

 10月30日、大阪の扇町公園で団結まつりを行いました。

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 団結まつりのオープニングは、月桃の花歌舞団のエイサーです。沖縄のお盆の踊りであるエイサーは、祖先や亡くなった方の霊を招き入れて共に時間を過ごし、無病息災を願うための踊りです。なかまユニオンにも、これまでの活動の中で亡くなった仲間がいます。そんな仲間のことを思い起こしながら、まつりの時間をすごしました。

 朝は肌寒かったのですが、お昼ごろには日ざしが暖かくなってきました。

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 なかまユニオンの友好労働組合である、韓国の希望連帯労組の仲間が多数参加し、パウィ・チョーロム(岩のように)のダンスを披露してくれました。

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 なかまユニオン介護福祉支部は、介護保険制度の改悪に反対する署名を集めました。介護保険料を長年支払ってきたのに、要介護1・要介護2の人は介護保険を使えなくしてしまおうという案が、岸田政権の中で話し合われています。とんでもないことです。安心して介護が受けられる制度を守り、拡充していかねばなりません。そうでないと、介護で働く労働者も安定した職場を維持できなくなります。

 交流の深まった団結まつりでした。

 

 

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