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救急医療の機能麻痺の責任は政府与党にある

 本日の朝日新聞によると、この2年間で235の病院が救急病院の看板をおろしたということです。最近、救急患者が病院に受け入れてもらえなくて、たらいまわしにされて死亡したといういたましい事件があいついでいますが、病院ではそもそも救急患者を受けいれることができなくなっているのです。

 救急病院をやっていられなくなった理由のトップは「医者が不足している」こと。そうなんです。病院では医者が圧倒的に不足していて、救急患者を診察する能力がなくなってきているのです。患者のほうとしては、コンビニ感覚で病院も365日24時間営業しているだろうと考えているのですが、実際はそれどころではないのです。うちの職場でも以前は365日24時間の体制で小児科医がいたのですが、現在は夜間はほとんど小児科医がいない状況になっています。

 なぜ医者が不足しているの?不思議に思ったあなた。これは周到に計画された犯罪なのです。厚生労働省、そして政府与党が計画的に医者の人数を減らしてきたのが、現在の医者不足をもたらしたのです。

 国が正式に発表した文書にもそのことが書いてあります。たとえば、厚生労働白書を見てみれば、冒頭ではっきりと書いてあります。平成19年版厚生労働白書を買ってきましたが、第1部・第1章・第1節の2項の(2)に「将来見通しを踏まえた医師数の抑制」という項目があります。それによれば、なんと25年も前の1982年に政府は医師の数を増やさないようにすることを閣議決定したというのです。1995年には実際に大学医学部で養成する医師の数を減らし始めたのです。

 歴代の政府与党は、日本の国の医者は多すぎるという判断をしたのです。そして、計画的にへらしていったのです。その医者を減らしてやるという計画のせいで、今日の救急医療の麻痺が発生してきたのです。

 では、日本の国の医者が多いという判断に正当な根拠があるのでしょうか。比較的裕福な国の集まりであるOECD加盟国の平均を見てみます。国民10万人あたり何人の医者がいるかを計算すると、310人となっています。日本はどうでしょうか。日本の場合は200人にすぎません。もし、OECDの平均なみに日本に医者が必要だとするならば、日本では13万人の医者が不足しているということになるのです。日本の医者は不足しているのです。

 救急医療を受けることができなくて亡くなった患者たちは、政府与党と厚生労働省によって殺されたようなものです。国民殺しの冷酷な国家官僚どもを、野放しにしておいていいはずがありません。

 しかもおそろしいことに、こんないたましい事態になっていても政府与党と厚生労働省は反省するどころか、まったくまだまだこりていないのです。今年の4月にはさらに医療を受ける権利を切り捨てるような医療制度大改悪がまっているのです。

 わたしたちは、そんな医療制度大改悪の一環である後期高齢者医療制度に反対する署名運動を行っています。このブログから署名用紙がダウンロードできます。ぜひよろしくお願いいたします。 

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受信: 2008年1月16日 (水) 02時14分

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