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「高齢者の延命やめたら医師にお手当て」って本当?

 次のような問い合わせをいただきました。

Q.後期高齢者の終末医療「延命やめたら医師にお手当て2000円」という記事が今日発売の週刊ポストに出ているが、あれは本当か。

 さっそく、週刊ポストを買って読みました。結論から言えば、この記事はまったくの本当です。実は、この「延命やめたら医師にお手当て」という件については私たちも感付いていたのですが、はっきりとした証拠がつかめていなかったので、記事にしていなかったのです。4月上旬に行われた民主党への厚生労働省による説明会で証拠となる文書が出たようで、週間ポストはそれを入手して暴露したわけです。

 「延命やめた場合のお手当て」は、「後期高齢者終末期相談支援料」という名前で呼ばれています。75歳以上の高齢者と医師が話をし、「私は余命が短いことを了承しました。今後はこんな治療をのぞみます。」という内容の文書に患者がサインしたら、2000円が医療機関に支払われるというものです。

 厚生労働省が作製した文書の雛形が民主党への説明会で出されたのですが、それをみると、「今後はこんな治療をのぞみます」というところが、実質的には「延命治療はのぞみません」という内容になっているのです。「延命治療をのぞみます」を選択することもできると厚生労働省は言っていますが、誰が読んでも「延命をのぞまない、辞退します」と意思表示させるのが目的なのはあきらかです。

 医療の現場で患者の生と死を間近で見ていると、終末期の患者を苦しめるだけの延命治療はしないほうがいいというのは間違いないことだと思います。実際、最近は無意味な延命治療は本人も家族も医者ものぞまない場合が多くなっています。人生の最後が近づいた時に、医者と患者、家族が真摯に話し合ってどんな形で最後まで人生をまっとうするのかを決めています。そんな中で、人工呼吸器をのどにつっこむことを望まない人もたしかに多いのです。

 そうは言っても、それはたいへんデリケートな話で、患者や家族と医療者との信頼関係にもとづくものであって、厚生労働省の官僚が作ったまるで賃貸契約書のような念書でかたがつくものではありません。ましてや、その文書に2000円という料金をつけるというのは、まったく意味がありません。厚生労働省の土佐和男氏が本音で語っていますが、「家族が1分でも1時間でも生かしてほしいと要望して治療すると医療費がかさむ、だから抑制する仕組みをつくらないといけない」というのがその冷たくもあさましいねらいなのです。

 詳しくは、週刊ポスト(5.9/16号)をお読みください。今回の記事はよくまとまっていると思います。病院から追い出されて路上で患者が何十万人も死んでいくことを厚生労働省が想定しているという驚くべき資料の暴露もされています。370円はてごろの値段だと思います。山口の選挙でも後期高齢者医療制度への怒りが自民党を追い落としましたが、実はまだまだ知られていないヤバイ側面が後期高齢者医療制度にはあるのです。私たちも、今後もどんどん暴露していく予定です。

 

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