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職場ストレスにご注意!

 22日に書いた「残業時間で危険度は計れるのか」の続きです。

 過労死の危険度は単純に労働時間だけで計られるとは限りません。仕事のストレスが違えば過労死の危険性も違ってくるのです。

 なぜストレスが高いと過労死しやすいのかは、いくつかの要因があると言われています。精神的なストレスが高血圧をもたらし、脳出血や心筋梗塞を引き起こしやすくなるのは間違いのないことです。また、精神的ストレスがあると高脂血症になりやすいとも言われています。ストレスに対する体の防御反応で血液中の脂肪が増えるらしいのですが、これが長期的には血管の内部への脂肪の蓄積を引き起こし、血管が切れやすくなるのです。

 また、精神的ストレスが強いとお酒の量が増えたり煙草の量が増えたりします。アルコールやニコチンが体に悪いよといくら規制をかけようとしても、ストレスにさらされるとどうしても増えてしまうのです。これが過労死の確率を高めることは間違いありません。

 では、どんなときに仕事のストレスが高くなるのでしょうか。これについては、カラセックという人の研究が有名です。カラセックが言うには、仕事のストレスには三つの要因があるのです。

 一つ目はもちろん「仕事のきつさ」です。仕事の困難さや密度や責任の重大さが高ければ、仕事がきついといえます。

 しかし、仕事がきつくてもストレスを感じない場合もあります。仕事における自己裁量度(自由さ)が高い場合です。どんなにつらい仕事でも、自分の好きなようにしていいということであれば、やりがいを感じることはあってもストレスにはなりにくいのです。二つ目の要因がこの「仕事の自己裁量度」です。自己裁量度の低い場合、つまり嫌な仕事を強制されたり、仕事のやり方をいちいち他人にチェックされたり、ノルマ達成や納期がきびしかったりすればストレスが高くなります。

 三つ目の要因は「職場内からの支持」です。仕事がきつくて自己裁量度が低くても、職場の上司や同僚がつらさをわかってくれて適切なサポートをしてくれる場合にはストレスが大きくなりません。逆に上司が知らん顔をしていたり、足を引っ張る人間がいたりすると、ストレスはどんどん高くなります。

 仕事がきつく、自己裁量度が低く、職場内のサポートが低ければ、ストレスは最大になります。最悪です。このような状況では過労死はたいへんおきやすくなります。また、精神的な疾患にもかかりやすくなります。うつ状態とか神経症とか心因性の様々な身体症状が発生します。それはときには過労自殺というような最悪の結果をまねくこともあるのです。

 職場を管理する者は、職場でこんな高ストレス状態が発生しないようにする義務があります。労働者の休暇を保証し、労働負荷を適切に分散させ、管理職が部下を適切にサポートできる体制を計画的につくる必要があります。昔、富士通が導入した「成果主義賃金制度」が大失敗に終わったのはなぜなのか。それは表面的な成果主義が職場ストレスを最大に高めてしまって、職場集団が崩壊したからだと言われています。

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