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後期高齢終末期相談料が7月から中止

 6月25日に開催された中央社会保険医療協議会(中医協)は、「後期高齢者終末期相談支援料」の運用を7月1日から凍結することを決定しました。

 「後期高齢者終末期相談支援料」というのは皆さんご存知と思いますが、後期高齢者が終末期になったときに医師が「余命宣告書」を発行し「延命治療辞退届け」に患者家族がサインしたら病院に2000円が支払われるというものです。後期高齢者医療制度の目玉の一つでした。厚生労働省官僚の土佐和男氏が「年寄りの家族が延命治療を望むせいで医療費がかさんでしょうがない」と言っていたことからもわかるように、高齢者医療費の削減のための手段としてこの4月に開始されたのです。

 開始からわずか3ヶ月で凍結というのは前例がありません。それだけ日本国中からの非難がすごかったというわけです。特に評判が悪かったのは、厚生労働省が作った「余命宣告書」と「延命治療辞退届け」の用紙の冷酷さでした。

 私たちは医療の現場で働くものとして、患者を苦しめるだけの意味の無い延命治療は必要ないと感じています。日本の医療現場では、病院が儲けるためだけに過剰な延命治療が行われることがあったのは事実です。また、患者が余命がいくばくもない状況になってしまったことを担当する医師自身が受け入れることができない時には、つい無駄な努力で患者を苦しめてしまうこともあります。

 私たちの働く病院には緩和ケア(ホスピス)病棟もありますので、たとえ治らない病気にかかっていても患者が最後まで人間らしく生きていくこと、それを医療者が理解しサポートすることの重要性は病院の中でくりかえし議論されています。患者を苦しめるだけの延命治療が無くなっていくためには、ホスピス医療の推進について医療にたずさわるものどうしが真剣に話し合い、患者や家族と向き合って話し合いを深めていくしかありません。

 厚生労働省が今回おこなったような「余命宣告書」とか「延命治療辞退届け」とかいう書類は逆効果です。紙切れ一枚ですむような問題ではないということに、官僚たちは気付かなかったのでしょうか。ホスピス医療の推進を医療費削減の手段としかとらえることのできない官僚たちには、よく反省していただきたいものです。

 さて、「後期高齢者終末期相談支援料」が凍結されても、後期高齢者医療制度の問題が解決したわけではありません。政府と自民党と公明党は後期高齢者医療制度の存続に固執し、若干の見直しでお茶をにごそうとしています。

 保険料負担の一時的な軽減策もだされていますが、この軽減策によって「負担増」から「負担減」に転ずる人は全国で65万人、後期高齢者のわずか5%でしかないそうです。

 やはり、後期高齢者医療制度は廃止するしかありません。後期高齢者医療制度に反対する署名運動にご協力ください。

 

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» 凍結・・・とは言うものの [Yasの“裏”日記・ノア]
以前、当ブログでも取り上げた後期高齢者終末期相談医療なるものが、開始僅か3ヶ月で凍結されたという話題。 終末期相談支援料 異例の凍結 ちょっとこの記事では分かり辛いかも知れませんから、比較的分かりやすく紹介されてるブログがコチラ。 後期高齢終末期相談料が7月から中止 つまり、先の私のブログの記事の“語弊や曲解”的な言い方にある“終末医療に入って死にかけてるお年寄りに治療の打ち切りや退院を奨めたお医者さんには、その御褒美に2,000円あげるよ〜ん♥”ってのを取り止めるって話です。 ... [続きを読む]

受信: 2008年6月29日 (日) 23時52分

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