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36協定って意味わからん!って無理もない

 昨日の記事に、こんな質問をいただきました。

 うちは残業をたくさんしてますが、サブロクキョーテーって見たこと無い。もともと職場には労働組合が無いし、労働者の代表と協定を結ぶなんてイミがわからん。どういうことか?

 確かに、「ぼっけぇきょーてぇ」なら聞いたことあるけど、サブロクキョーテーなんて聞いたことないという人が多いのが実態ですね。現実に残業をしているのに36協定(サブロクきょうてい)を見たことが無いと言う場合、形だけの36協定が存在して労働基準監督署に届けてあるが労働者は誰も見たことがないという場合も考えられます。また、36協定がどこを探しても影も形も存在しないという場合も考えられます。

 36協定が影も形も存在しないのに現実に残業が行われている場合、まことに気の毒ですがその会社の社長さんには半年間刑務所に入っていただくか、30万円の罰金を払っていただくかするしかありません。この場合、検察庁に対して書類送検する権限は労働基準監督署にあります。労働者に残業をさせたいのなら、会社はまずは36協定をつくらないといけないのです。それは、赤ちゃんが生まれたら出生届けを出さないといけないくらいに明らかなことなのです。日本という法治国家で会社を運営するうえでのイロハです。

 形式だけの36協定が存在しているが、労働者がそれを見せてもらったことが無い場合。現実に何の問題も不都合も起きていないのなら、めくじらをたてる必要も無いし、それはそれでかまわないと思うのですよ。しかしながら、サービス残業(残業代不払い)とか、長時間残業による健康被害とか、現実になんらかの問題が発生した場合、その36協定の中身が現実にあっているのかどうかが問題になってしまうのです。

 なにしろ、36協定には残業をする場合の業務内容まで書いておかないといけないのですから。36協定に書いていない業務で労働者に長時間残業をさせて健康を害するような状態に陥ったら、限りなく法律に違反する黒に近いグレーな状態なわけです。

 そして、そもそも職場に労働組合が無い場合はどうなるのかという質問です。その場合、会社としては36協定を締結するためにたいへん面倒くさい手続きをしなければならなくなるのです。まずは、36協定を締結するための労働者の代表を選出します。労働者の代表ですから、ある程度は職場の全員が納得するような人選が必要になります。そして36協定の案をその代表の人と会社とでつくります。そして36協定の案を職場の全員が納得するかどうか、職場全員集会とか職場全員投票とかいう方法で問います。それでOKとなれば、やっと36協定が締結されるのです。

 労働組合が存在していないような中小企業・零細企業の職場で、実際にこんな面倒くさい手続きが行われているかどうかはたいへん疑問ですよね。ですから、「36協定なんてイミがワカラン」という実態になっているのだと思います。あるいは、会社が勝手に選出した「労働者代表」が会社が一方的に作文した36協定の書類に内容もわからずにハンコを押させられているのかもしれませんよね。

 みなさんも、職場の残業を巡ってなにか問題があると感じたら、「そもそも36協定はどうなっているのか」という質問を会社にしてみるのも有効なことかもしれませんよ。

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