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病院SPCはここらで禁止しませんか

 高知地方裁判所は本日3月18日、高知医療センターの汚職事件で収賄罪に問われた前院長の瀬戸山元一被告に有罪判決を言い渡しました。

 高知医療センターは、小泉sorry時代に公立病院の民営化として革命的な手法と賛美されたPFI(Private Financial Initiative 民間資本主導)方式をとりいれた病院です。そのPFIを開始した瀬戸山前院長がオリックスグループの社員から家具やらプラズマテレビやらを賄賂として受け取っていたことが罪に問われたのです。オリックスはPFIを担当したSPC(特定目的会社)「高知医療ピーエフアイ」の親会社です。

 汚職事件がおきた背景には、病院PFIが本質的にはらんでいる問題があります。病院運営のことなど全くの素人であるオリックスが、高知県と高知市の共同経営の高知医療センター発足をうまく利用してぼろもうけしてやろうと考えたわけです。小泉sorryが作った資産流動化法にのっかってSPCをつくり、PFI契約をなんとか有利な条件でとろうと考えた、そのために贈収賄事件が起きたのです。

 高知医療センターは、大赤字であえいでいます。PFIで民営化したせいで大赤字になったのです。年度末に資金ショートがおきてしまうことが大問題になりましたが、県と市が公的資金を投入して赤字を補填することでとりあえずは乗り切ることがきまりました。しかし、自分の利益の確保に血眼になって赤字削減にはまったくもって非協力的なオリックスSPCの無愛想な姿勢に、「SPCの協力姿勢に変化が見受けられない場合はPFI事業を継続しないことも視野にいれる」という議会決議が行われています。

 同じくPFI-SPC方式で民営化した滋賀県の近江八幡総合医療センターは、赤字の垂れ流しにたえきれずに、ついにこの3月末でSPCとのPFI契約を打ち切って公立公営病院にもどします。槙系院長の書いたPFI批判の論文を読めば、SPCによる経営がいかに損なものかよくわかります。SPCよ、サラバだ!

 SPCっていうのは、資金調達で病院経営を助けるかのように見せかけて、実は莫大な利子を吸い取っていく吸血鬼かピラニアのような存在です。制度はちょっと複雑ですが、ようするに高利貸しに経営権までもあたえるようなものです。医療のことはなにもわからない高利貸しSPCに病院運営を丸投げした地方自治体の無責任な姿勢も大問題です。ピラニアのように冷血で貪欲な高利貸しの跳梁跋扈をばら色の未来だとえがいてみせた小泉sorryの責任も重大です。

 私たちの働く病院でも、三菱系列の病院ファンド・ライフタイムパートナーズがSPCの話を持ちかけてきています。SPCというようなうさんくさい制度を病院に適用することそのものが大きな疑問だと私たちは考えます。

 株式会社が病院経営をすることが禁止されていることと同じ理由で、SPCの病院介入も全面的に禁止すべきではないでしょうか。結果的には株式会社よりもSPCのほうが見るも無惨なことになっていると思うのです。高知医療センターの瀬戸山被告の有罪判決を機に、ここらでよーく考え直してみませんか。

 

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