こんなの改正じゃない!大改悪だ!
ゴールデンウィーク到来。やっと暖かくなってきた4月29日、なかまユニオンは大阪市内で「こんなの改正じゃない!大改悪だ!労働者派遣法「改正」を阻止するつどい」を開催しました。
集会では、労働者派遣について労働者の立場から研究している龍谷大学の脇田滋(わきたしげる)先生のお話を聞きました。
脇田先生は、世界各国の派遣労働についてたいへんよく調べられている方で、感心しました。「労働者派遣」という制度はヨーロッパ諸国にもアメリカにも韓国にもあるのですが、世界中で最も労働者がひどいめにあっているのが日本の派遣制度なのだそうです。
そして、先生の話によれば、現在の「派遣法改正案」は派遣切りに歯止めをかけることが全くできないばかりか、これまで認められてきた派遣労働者の権利を削除する内容も含まれていて、強力な毒入りの大改悪案なのです。
脇田先生は、今回の「労働者派遣法改正案」の作り方そのものがでたらめであることを強調していました。
昨年の政権交代の総選挙の直前に、民主・社民・国民新党の3党が派遣法改正案を出しました。脇田先生によれば、この「3党の改正案」であれば、派遣切りに対する歯止めの効果が期待できたのだそうです。
ところが、派遣法改正案を実際に審議する「労政審」(労働政策審議会)のメンバーは、自民党政権時代に任命された委員がそのまま続投したのです。おかしいですよね。政権交替したのだから、労政審の委員も任命しなおすべきだったのです。
案の定、労政審が出してきた「派遣法改正案」の内容は2008年に自民党時代に作られた「派遣法改正案」とそっくりのものだったのです。ところが、言葉尻の見かけだけは上手に「3党の改正案」を取り入れたのです。
問題なのは、今の民主党政権が労政審の「派遣法改正案」をほんのちょっとの微調整だけで政府の派遣法改正案として採用してしまったということです。ダメですよねえ。民主党政府の人たち、まんまと自民党任命の労政審にだまされてしまったわけで、不勉強もいいとこです。
おかげで、現在国会に提出されている「派遣法改正案」は派遣切りに歯止めをかけるにはほど遠い、全然ダメなものになってしまったのです。
私たちは、現在の「派遣法改正案」に反対します。自民党案のゾンビのような改正案など、キモくてしょうがありません。
私たちは、労政審の委員を選びなおすことを求めます。自民党時代に任命された、派遣切りでぼろもうけした死神のような連中の代表の委員はさっさとクビにすべきです。労働組合から選出する委員も、大企業の正社員労組ではなく、派遣労働者の代表を選出するべきです。
集会とは関係ありませんが、小松病院に咲いているツツジです。
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