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もしなかまユニオンのみるめ君がドラッカーの「マネジメント」を読んだら

 もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら という本が売れているが、あれをどう思うか。 という質問がありました。

 確かに、多くの本屋さんで店先にダイヤモンド社が出版するこの本と、そのネタ本であるドラッカーの「マネジメント」がつんであります。ダイヤモンド社ぼろもうけです。ダイヤモンド社のマネジメントは確かに「成果」をあげたようです。

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 高校野球部のマネージャーが企業経営の思想家であるドラッカーの著作「マネジメント」を読んで、それを自分の野球部にあてはめて経営をし、弱小だった野球部を甲子園出場に導くというお話です。他愛のないストーリーではあるが、「ドラッカーの入門書としてわかりやすい」とかいうことでテレビなどで評判になったようです。

 ドラッカーは企業組織の運営はいかにあるべきかを説いています。そしてその理論は企業組織だけではなくあらゆる組織運営にあてはまるのだと豪語しています。

 確かに、なんらかの事業を起こして継続するためには、人間を組織しなければいけません。人間の組織をうまく運営すれば、生産性を高めることができるというのは本当のことでしょう。組織運営がうまくいかないばかりに失敗する企業というのを、私たちは労働組合の立場からもたくさん見てきました。

 この本では、ドラッカーの理論を野球部にあてはめてマネジメント(運営)し、イノベーション(改革)をおこしたおかげで、わずか一年余りで弱小野球部が甲子園出場を果たしてしまうのです。野球部員がみるみるやる気を出し、組織が活性化し、めきめきと実力がついて本番でもいかんなく発揮されます。すごい生産性の高まりです。

 問題は、この本の主人公の野球部マネージャーが疲れを見せないということです。休みもとらずにマネジメントし続ける動力源はいったい何なのかということです。通常の人間と同じように炭水化物(米の飯)を食べていたのでは、これだけの不眠不休の活動は絶対にできません。マネジメントをするにもエネルギーが必要だからです。このような不眠不休で働くマネージャーを作るためには、その体内に核融合発電装置を埋め込む必要があると思われます。

 核融合というのは冗談ですが、この本の物語が描いている主人公のマネージャーの状況は精神医学的には「そう状態」と言ってもいいのではないでしょうか。人間の精神活動が活発になりすぎていて、本当は体力がついていってない、しかし神経がおかしくなっていて疲労感を感じないという状態です。

 これでは、近い将来かならずその反作用で深刻な「うつ状態」がやってくると思われます

 企業の経営者はいつでも、少しでも生産性を上げようとして組織の活性化をはかります。生産力を上げるのはいっこうにかまわないのですが、組織の構成員の体力の限界、社会生活の限界を超えてまで働かせようとする、つまり「そう状態」を奨励するので、多くの人がうつ病で苦しむという結果に終わるのです。

 生産性を高めることだけに突っ走るような、このようなマネジメントでは結果的には大失敗と破滅がやってくるのです。持続可能な発展でなければ、経営は必ず破綻します。マネージャーの皆さん、よく気をつけてくださいね。

 さて、本当のことを言うと、企業の組織運営よりも労働組合の組織運営のほうが難しいのです。特になかまユニオンのように金の無い労働組合は、組合の行事に参加する組合員にわずかばかりの日当を支払うこともできません。なかまユニオンの組合員は交通費も含めて自腹のボランティアで組合活動を行っています。「金の力」に頼らずに組合員がまとまった行動を行い成果をあげるためには、それこそ困難な「マネジメント」が必要になるのです。

 ドラッカー著の「マネジメント」(エッセンシャル版)も読んでみました。組織運営について真摯に考えているということは認めますし、参考になる指摘もいくつもありますが、労働組合運営の厳しい現実に比べたらまだまだ甘いですよねえ。

 話はかわりますが、大阪は梅雨いりしました。

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うつ病は業務災害・公害だ」カテゴリの記事

コメント

本当に『もしドラ』を読んだのですか?

主人公が「不眠不休」で活動を続けることなんてどこに書いてあるのですか?どこにもそんな記述ありませんよ。

あなたの書評は、悪意に満ちすぎ。嘘を流さないでください。

投稿: 通りがかりの者ですが | 2011年1月 8日 (土) 17時45分

 通りすがりの方、ブログを見ていただき、コメントをいただき、ありがとうございました。
 もちろん、「もしドラ」は読みましたよ。「もしドラ」だけではドラッカーの思想は把握でききれないので、ドラッカーの著作そのものも読みましたよ。
 どんな組織でも、マネジャーたるものは人の業務量の評価を持てないとだめですよね。「もしドラ」の主人公の野球部マネージャーの行なったマネジメント業務の業務量の評価をするならば、それは不眠不休の努力と評価してあげてもかまわないと考えたのですが。
 別に悪意はないですし、うそもついてませんよ。
 

投稿: みるめ | 2011年1月 8日 (土) 23時20分

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