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酷暑の犠牲者、実は貧困の犠牲者

 暑い毎日が続きます。暑さで体調を崩す方も多いですね。私たちの働く病院にも熱中症で運び込まれる方がたくさんいます。お年寄りの場合、入院される方もいます。

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 新聞に気になる記事がのっていました。暑さの犠牲になるのも、貧困層からなんですね。なんとも悔しい話です。我慢して我慢して、我慢の挙句に死んでいくしかないのでしょうか。以下は、8月19日の毎日新聞の記事です。

<猛暑>元ホームレス犠牲に 保護受けず自立も扇風機なく

 東京都内で先月、ようやく仕事を見つけた元ホームレスの男性(48)が、冷房のない部屋で熱中症とみられる症状で亡くなった。今月15日にも、電気代が払えないため、エアコンを使わずに暮らしていたさいたま市の無職男性(76)が熱中症で死亡したばかり。専門家は「生活保護受給者には、十分ではないにせよケースワーカーなどフォローの態勢があるが、何とか自立している低所得者層は猛暑対策の盲点になっている」と指摘している。【飯田和樹】

 東京都心で3日連続の猛暑日となった7月23日。池袋駅周辺の清掃の仕事を終えた男性が足元をふらつかせながら、豊島区内の勤め先に戻った。翌日も仕事だったが、区から清掃業務を請け負う勤め先の法人の代表理事、宮本礼二郎さん(66)は休むよう指示した。週末で土日の24、25日は休んだ方がいいと考えたからだ。しかし、週が明けても男性は姿を見せなかった。

 男性は数年前まで、新宿区内の公園で野宿生活を送っていた。支援団体「新宿連絡会」の笠井和明代表は1年ほど前、普段は無口な男性が「ようやくうまくいったよ」と就職をうれしそうに報告したことを覚えている。「少しぶっきらぼうなところはあったが、人のいいタイプだった」と振り返る。

 男性は熱心に働き、宮本さんは「無欠勤で、同僚が急に休めば進んで代わりを申し出てくれた」と話す。それだけに男性が姿を見せないことをいぶかしく思った。しかも、この日は給料日。「余裕がないのに、取りに来ないのは考えられない」と新宿区内の男性のアパートを訪ねた。

 風呂なし、トイレは共同の2階建てアパート。宮本さんは大家に事情を話し、2階にある4畳半の男性の部屋に入った。「窓は開いていたが、熱気がこもっていた。彼は布団の上に、目や口が半開きであおむけに横たわっていた。見た瞬間、亡くなっていることが分かった」。クーラーどころか扇風機もなかった。

 駆け付けた救急隊員が体温を測ると、死後数時間が経過しているにもかかわらず、40度を超えていた。宮本さんは警察から「もうろうとした状態で誰かに助けを求めようとしたのか、携帯電話には亡くなった26日の未明に番号にならない数字を発信した履歴が残っていた」と聞いた。「なぜ、自立への道をまじめに歩んでいた彼が犠牲になったのか」。今でも悔しさがこみ上げるという。

 低所得者層が猛暑の犠牲になる背景には、生活保護の受給基準である「最低生活費」未満で暮らす世帯が少なくないことがある。

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