なかまユニオン小松病院分会掲示板で落書き事件発生
2月15日に、なかまユニオン小松病院分会の組合掲示板の掲示物に落書きがされるという事件が発生しました。
一箇所は、「派遣で3年働いたら正社員にするべきだ」という掲示物にマジックでバツ印がつけられたことです。この掲示物は14日に貼ったばかりだったので、貼り出してすぐに落書きがされたことになります。もう一箇所は、以前から貼ってあったなかまユニオン小松病院分会のメールアドレスにバツ印がつけられたことです。
当然のことながら、掲示物に落書きをするというのはたいへん失礼なことですし、恥ずかしいことです。
今回の落書きは意図が明確です。「派遣で3年働いたら正社員にするべき」ということを言ってはならないという言論封殺の意図です。そして、「なかまユニオン小松病院分会にメールするな」という意志表示です。
落書きをした人は、「派遣で3年働いたら正社員にするべき」という内容が、よっぽど気に食わなかったのでしょうね。気に食わないという意思表示をするのは自由だし立派なことですが、掲示物に落書きするという犯罪じみたやりかたがたいへん残念ですよね。
この「派遣で3年働いたら正社員にするべき」というのは、私たちだけの特別な主張ではありません。これは、現在進行形で日本の国で使われている労働者派遣法にすでに書かれている内容なのです。
労働者派遣法の「第40条の4」は、条文そのものはたいへんわかりにくい条文です。そこに書かれていることは「期限切れ派遣社員への直接雇用申し込み義務」です。
労働者派遣法では、派遣労働というのはあくまでも一時的な労働形態だということになっています。いつまでもいつまでも派遣で働くということは想定されていません。長くても3年間が、派遣で働く期限なのです。3年たってもさらに働き続ける場合には、派遣先企業はその人に対し、「うちの直接雇用で働きませんか」と申し込む義務が発生するのです。
もちろん、本人が「直接雇用ではなく派遣のままでいいですよ」と断われば、それはそれでもいいのです。法律の趣旨は、企業の側に直接雇用転換を働きかける義務があるということなのです。
現実には、派遣で3年以上働き続けて、正社員になりたいのになれないという人がいるのです。そんな話を聞いたので、私たちは労働者派遣法第40条の4をわかりやすく訴えようと考えたのです。それが「派遣で3年働いたら正社員にするべきだ」という掲示でした。
これにバツ印をつけた人は、日本の労働者派遣法が気に食わないということになります。それとも、そんな法律があるという事実を多くの人が知ることが気に食わなかったのでしょうか。
派遣という働き方・働かせ方そのものが、曲がり角にきています。このままでいいのか、みんなでよく考えていきたいものです。
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コメント
労働組合掲示板に落書きをするというのは、許されない犯罪行為だ。器物損壊で警察に届出したのですか。こんなことに負けずにがんばりましょう。
投稿: 匿名 | 2011年2月17日 (木) 23時37分
匿名のかた、コメントありがとうございます。警察には届け出はしていません。もちろん、器物損壊ですから、届け出てもいいのです。
しかし、問題は、器物損壊と言うよりも、この落書きで派遣で働く人の心が傷つけられたということではないでしょうか。
投稿: みるめ | 2011年2月18日 (金) 21時31分