「アスベストの根絶を」被害者家族が訴え
2月24日、東京でアスベスト加害企業に対する抗議行動が行なわれました。東京けんり総行動の一環として行なわれたものです。なかまユニオンも参加し、建物解体時のアスベスト被害の廃絶を訴えました。
東京都内のニチアス(旧日本アスベスト)前での抗議行動です。ニチアスは日本最大のアスベスト製品製造会社でした。被害は工場でアスベスト製品を加工していた労働者にとどまらず、地域住民や進出先の韓国にまでおよんでいます。
ニチアスに対しては、岐阜・札幌・奈良の三ヶ所で補償を求める裁判が始まっています。
たとえば札幌の事件では、ニチアスの下請けでアスベスト吹きつけ作業をしていて石綿じん肺を発症して亡くなった労働者の方の遺族が提訴されています。1月27日に行なわれた第一回口頭弁論では、妻が意見陳述。夫が持ち帰るアスベストだらけの作業衣を洗濯していたおかげで自身もアスベスト被害を受け、胸膜プラークを発症していることを訴えました。アスベストってこわいですよね。家族にまで被害が広がるのです。
こちらはやはり東京都内の住友重機本社です。住友重機に対しては、アスベストユニオン(全造船アスベスト関連産業分会)が裁判を起こしています。アスベストは吸い込んでから20年も30年もたってから発症するので、そのときには会社を退職していることも多いのです。ですから、アスベストユニオンには退職した人でも加盟することができます。
住友重機本社前では、アスベスト被害者の家族が、「アスベストの根絶」と被害者に対する補償を訴えました。アスベスト被害は本人も苦しいのですが、家族もたいへん苦しめられるのです。
アスベスト被害の根絶を、ぜひとも実現していきましょう。
| 固定リンク
「アスベスト汚染国日本で生き残る」カテゴリの記事
- アスベストを一目で見分ける方法はありますか(2011.05.22)
- 「アスベストの根絶を」被害者家族が訴え(2011.02.25)
- アスベスト建物の解体工事を見てきました(2011.01.30)
- そもそも、アスベストって何ですか?(2011.01.17)
- こんなところにもアスベストが使われています(2011.01.09)
コメント