3.8国際女性デー・韓国の非正規労働組合が来日
3月8日、韓国の非正規労働組合の女性をむかえて、国際女性デー集会in関西が行なわれました。
先日の記事で、金属労組キリュン電子分会の分会長のキム・ソヨンさんが来日するとお伝えしましたが、誤報でした。すみませんでした。 来日したのはキリュン電子分会のユン・ジョンヒさんとフェミニズムネットワーク「赤い声」のチェ・ランさんです。
チェ・ランさんは、韓国の女性の清掃労働者の労働組合の活動について報告しました。韓国では清掃労働者の99%が派遣で、82%が女性なのだそうです。清掃労働者は休憩するところもありません。お昼ごはんを食べる場所も無いので、トイレのすみでこっそりと食べるのです。
「暖かいご飯を食べたい」ということを訴えて、大学で掃除をする清掃労働組合が座り込みを行いました。女優のキム・ヨジンさんが支援のアピールを出すなど、社会的に支持する声が広がりました。 大学の美術科の学生たちは絵を書いて清掃労働者への支持を訴えたそうです。ホンイク大では、雇用期限がきても勝手にクビにせず雇用継承を保証することを認めさせました。
ユン・ジョンヒさんが報告したキリュン電子での派遣労働者の実態はすさまじいものでした。キリュン電子では、工場のラインで製品の生産をするのは全員が女性です。幹部職員はほとんどが男性です。300人のライン労働者のうち、正社員が15人、契約社員が40人、245人が派遣です。
正社員も契約社員も派遣も、やっている仕事はまったく同じです。しかし、ボーナスが出るときになると格差は歴然とします。正社員は700%、契約社員は400%のボーナスが出ます。ところが派遣はボーナスがゼロなのです。なんでやねん!同じ仕事してるんだぞ!
キリュン電子の派遣社員は、上司の判断でいとも簡単に解雇されてしまいます。「ブサイクだからクビ!」「太っているからクビ!」「ナマイキだからクビ!」こんなことが毎日のようにおきるのです。誰かが出勤してこないと、「病気で休んだのかな」と思うのではなく、「またクビになったんだ」と思ってしまうのだそうです。ユン・ジョンヒさんも、ある日突然「雑談していたからクビ」というメールがきて解雇されたのだそうです。人をなんだと思ってるんでしょうか。
たまりにたまった派遣労働者の怒りが、2005年7月5日に爆発しました。キリュン電子分会の結成が呼びかけられ、10分間の休憩時間のあいだに150人が組合に加盟したのです。
それからの6年間、長いつらい闘いでしたが、ユン・ジョンヒさんたちはついに「正社員化」を勝ちとることができました。 「お金が問題ではありませんでした。人間として尊ばれるための闘いでした。」とユン・ジョンヒさんは語ります。
お二人には、なかまユニオンからは腕章が、OPEN(平和と平等を拓く女たちの絆)からはステキなグッズがプレゼントされました。韓国と日本の女性が手を取り合っていこうと約束しました。
集会では、OPEN手づくりの特製チラシ寿司も販売されました。ウマっ!
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