福島原発事故・ついにチェルノブイリと同じレベル7に突入
福島原発事故の評価が、最高レベルのレベル7に引き上げられました。
原発事故の評価基準になっているのは、「国際原子力事象評価尺度」(International Nuclear Event Scale)というもので、国際原子力機関(IAEA)とOECD原子力機関が定めています。
原子力関係の事故をレベル0からレベル7までの8段階に分類しています。福島原発事故は、最初はアメリカのスリーマイル島事故と同じレベル5だと発表されていましたが、その後レベル6に修正され、本日になってレベル7に引き上げられたのです。
レベル7はチェルノブイリ事故と同じレベルです。つまり、外に放出された放射性物質がチェルノブイリと同じレベルの量に達したということなのです。
チェルノブイリ事故の場合は、原子炉の即発臨界・暴走から水蒸気爆発、そして原子炉を構成していた黒鉛の大規模な火災というふうに事態が推移しました。水蒸気爆発で原子炉そのものが破裂したことと、大規模な黒鉛火災による上昇気流とがあいまって、高度10000メートルまで放射性物質が吹き上がり、世界中に放射能を撒き散らしたのです。
福島原発の場合は、爆発の規模がチェルノブイリより小さかったし、黒鉛も使われていないので、チェルノブイリよりはましなのだと言われ続けてきました。
しかし、チェルノブイリが10日間ほどで鎮火して事態が収束に向かったのに比べて、福島事故では一ヶ月がたった現在も放射性物質の流出が止まっていません。チェルノブイリが一つの原子炉の事故だったのに比べて、今回は四つの原子炉が制御不能になっています。場合によってはチェルノブイリを上回る事態になることも考えられます。
政府は「放射能の流出量は減少している」と、事態が収束に向かっているかのような発表を依然として続けています。しかし、1号炉からの放射性物質の流出量が逆に増加していること、核分裂反応で発生する塩素38が検出されはじめていることなどから考えて、再臨界が起きている可能性があります。
再臨界とは、核燃料が勝手にもう一度燃え始めるということです。そうなれば、出てくる放射性物質はあとからあとから増えていくことになります。
私たちは、これからも充分に放射能被害に注意していかなければなりません。
そして、これだけ大きな余震が広い範囲で発生しているにも関わらず、いまだに運転を継続している原発があるということも不安の材料になっています。運転中の原発は、できるだけ早く運転をストップし、炉心の冷却を始めるべきなのです。
とりあえず、原発は止めるべきです。しかし、すっから菅sorryをはじめとして政府の皆さんは原発推進の立場をくずしていません。どうにかしています。
4月16日に、大阪で「原発を止めよう」と訴える原発いらん・関西行動が行なわれます。大阪市役所の横の中之島公園女神像エリアに3時半集合です。御堂筋を難波まで歩くそうです。くわしくは、下記をクリックしてください。
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