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放射能のついた野菜は洗ったら食べられるか

 東日本にお住まいの方から、次のようなお問い合わせをいただきました。

放射能のついた野菜は、よく洗ったら食べられますか

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 深刻な問題です。お金持ちの人は高いお金を出して放射能が絶対についていない安全な食べ物を買えますが、激安の食料品しか買えない人は、放射能汚染の不安におびえながら買い物をしないといけないという現状があります。

 原発から出てくる放射能(放射性物質)は、空気中に細かいチリとなって放出されて、風にのって流れてきます。

 では、仮に夏みかんが木になっているところに放射性物質のチリが流れてきてくっついたとしたらどうなるでしょうか。

 夏みかんの皮の表面に放射能がくっついている状態になるわけです。これは、皮の表面ですから、石鹸でよく洗えばある程度は放射能が落ちるかもしれません。しかし、いくら洗っても完全にきれいになるかどうかはわかりませんよね。

 皮をきれいにむいてしまえば、中の実の部分は放射能がついていないので大丈夫です。しかし、皮をむくときに、皮の外側についていた放射能が、中の実の部分にまちがってついてしまうかもしれませんよね。中が汚染されないように皮をむく方法があればいいのですが。

 夏みかんではなく、ほうれん草ならどうでしょうか。畑にはえているほうれん草の表面に放射能がくっついたらどうなるでしょうか。これは、洗ってもなかなかきれいには落ちてくれません。

 なぜかというと、植物の葉っぱの表面には目に見えないような小さな穴がたくさんあいているので、もし放射能がそこから中にはいってしまえば、石鹸で洗っても落ちない可能性が高いからです。また、ほうれん草は皮をむくわけにはいきませんよね。

 ですから、ほうれん草などの葉物野菜やお茶の葉は、ちょっとの放射能が流れてきてもすぐに出荷停止になるのです。

 また、野菜がはえている畑の土そのものが放射能で汚染されてしまった場合は、そこで育った野菜は全てアウトです。

 土壌を汚染して被害をひきおこすのは、セシウムとかストロンチウムとかいう放射性物質です。セシウムはカリウムに化学的性質が似ているし、ストロンチウムはカルシウムに似ています。そのせいで、野菜の内部に吸収されてたまってしまうのです。

 野菜の内部が放射能で汚染されてしまえば、これはいくら洗ってもおちませんよね。

 重要なことは、農地の放射能汚染の実態を明らかにすることです。汚染されているのか、汚染されていないのか、一つ一つの農地について明らかにしなければ、食料品の安全は確保できません。

 政府は、放射性ヨウ素と放射性セシウムについてはデータを公表していますが、放射性ストロンチウムについてはデータを隠しています。また、核燃料そのものであるプルトニウムが飛び散って原発の外で見つかっているにも関わらず、その周辺地域でのプルトニウム汚染については調べようともしていません。

 政府は、事実をきちんと調べ、情報を公開するべきですね。

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