抜群に面白かった、なかまユニオン第14回定期大会
7月10日、なかまユニオン第14回定期大会が吹田市内で開催されました。
ある会社との団体交渉の中で、「なかまユニオンはまともな労働組合だと聞いているので、誠実に対応させてもらう」と会社側が言ってきたという話が紹介されました。残念ながら、数多くある労働組合の中には、まともではないあまり信用できないところがあるのも事実です。
なかまユニオンがますます「労働者から選ばれる労働組合」になってきたという報告もありました。1年間の労働相談の件数が、昨年に比べてすごく増えているのです。
今、大きな社会問題になっている原発問題です。なかまユニオンとしては、すべての原発をできるだけ早く停止し廃止することを主張していこうということになりました。原発で働く労働者は、被曝をしなければ仕事ができません。いわば「死の労働」を必要とする原発は、たとえ事故をおこさなくても危険な存在なのです。
大手の電力会社の恐竜のように巨大な労働組合の中には、原発推進を主張しているところもあります。原発でぼろもうけをして、その分け前を労働者にもまわせと主張しているのです。そういう労働組合は、正社員の被曝をへらすために放射能の高い場所での作業は下請けにやらせろと主張します。おかしいですよね。下請けだって人間です。なかまユニオンは、すべての労働者の被曝をなくすために、脱原発を求めます。
今年の1月、小西産業ブラジル人解雇事件が大津地裁で勝利和解を実現しました。小西産業は滋賀県長浜にある長浜キャノンの工場で請負をしていた会社です。
長浜キャノンが2009年2月に構内請負企業8社との請負契約をすべて打ち切ることを発表。260人が請負で働いていた小西産業の労働者全員が失職することになりました。なかまユニオンが長浜の公園で行なった労働生活相談会がきっかけで、小西産業で働くブラジル人労働者数十名がなかまユニオンに加盟し、団体交渉と裁判で闘ったのです。
日本で働くブラジル人の多くは、日系ブラジル人です。昔、日本や沖縄からブラジルにたくさんの人が移民し、開拓を行いましたが、ブラジルの地元の人たちはそれを受け入れ、いっしょにブラジルの国を作ってきました。ところが、その子孫の日系ブラジル人が日本に働きに来たとき、日本の企業は給料を安く買い叩き、人間扱いしませんでした。小西産業ブラジル人解雇事件裁判は、ブラジル人労働者が「俺たちを動物あつかいするな!俺たちは人間だ!」と立ち上がった人間回復の闘いなのです。
詳しくは、パンフレット「Fizemos valer nossos direitos!」(俺達には勝利があった)に書いてありますので、お読みになりたい方はなかまユニオンまでお問い合わせください。
なかまユニオンは現在も、数多くの事件を係争中です。パワハラ事件が多いのも特徴です。パワハラ悪魔のような上司がどこの会社にもはびこっています。この世のものとは思えないような暴言を毎日毎日あびせられて病気になってしまった労働者が、会社に対して謝罪を求めてたちあがっています。恐ろしくてたまらない恐怖の悪魔上司に対し、勇気をふりしぼって団体交渉の場で責任追及をしています。
日本にはまだパワハラ防止法が無いので、パワハラの責任追及が難しいのはまちがいありません。しかし、パワハラは犯罪です。企業には職場内パワハラを防止する責任があります。悪魔上司を泳がせているような会社は許せません。警察が会社の中の犯罪をとりしまろうとしないのなら、労働組合がこの問題の解決のために行動する時なのです。たいへんですが、やりがいのある事業ですよね。
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