原発ストレステストなんて「いかさまコンピューター占い」だ。
次のような質問をいただきました。
最近、原発のストレステストをしているという話ですが、原発にストレスを与えてテストをしたらかえって危険なのではないですか。心配です。
確かに、通常はストレステストというのは、負荷試験とか耐性試験とかいうもので、何かのストレスを実際に与えてそれに耐えられるかどうかを試すということです。ただでさえ危険な原発にストレスを与えて、もし事故でも起きたらどうするのかと心配になるのも不思議ではありません。
しかし、原発の場合のストレステストというのは、全然ちがうのです。原発のストレステストというのは、コンピューター上で「もし原発にストレスがかかったらどうなるか」をシミュレーションするということなのです。架空のストレステストをコンピューター上で行なうのです。
もし地震が起きたら、もし津波が襲ってきたら、もし原発の上に飛行機が墜落してきたら、そんな事件のことを想定して、原発で事故が起きないかどうかをコンピューター上で計算してみるということなのです。
こんな方法のストレステストって、本当に信用できるんですかね。あくまでも仮定の話でしょ。どんなに危険でも「安全だ」という結論が出るようにプログラムしておくことなんて、いくらでもできるじゃないですか。
2月8日には経産省・原子力保安院でストレステスト意見聴取会が開かれました。この場で原子力保安院は、大飯原発3・4号機のストレステストについて「妥当である」という見解を発表しました。
しかし、東芝で原子炉設計をしていた経験のある後藤政志委員からは、福島原発事故を「想定外」だと予防できなかった原子力保安院の行なうストレステストのあり方そのものを批判する声があがっています。
ストレステスト意見聴取会は、傍聴希望者も締め出して密室で行なわれました。情報を公開せずに、こんなやり方を続けてきたから、原発事故が起きたのではないですか。全然反省してませんよねえ。山本太郎も怒ってましたよ。
安全性判定のプログラムが情報公開されていないストレステストなんて、あやしげなコンピューター占いとなんら変わりがありません。いかさま占いで原発の再稼動を決めようとしている、原子力保安院を許すわけにはいきません。
私たちは大飯原発の再稼動には、絶対反対です。
YouTube動画・ストレステストは妥当なる茶番劇に抗議 経産省前
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コメント
千葉レイ、がんばってるなあ。脱原発で行こうぜ!
投稿: | 2012年2月12日 (日) 23時58分