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東北大震災・福島原発事故から一年

 東北大震災の一周忌を迎えた3月11日、私たちは脱原発の行動に参加しました。

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 午前10時、大阪市内の中之島にある関西電力本社ビル前には、数百名の人が押しかけました。

 関西電力は、福井県おおい町にある大飯原発の3号炉と4号炉を再稼動させようと計画しています。「ストレステストで安全性が確認されたから大丈夫」と言っているのです。しかし、ストレステストというのはコンピューター上で安全かどうかを仮に計算してみるものでしかありません。「安全だ」という結果が出るようにプログラムを設定しておけば、どんなに危険な原発でも安全だということになってしまう、イカサマ占いみたいなものなのです。

 おおい町の地元の人たちも、ストレステストだけで安全が確保されたとはいえないと言っています。私たちも、イカサマ占いで原発を再稼動するなどというのは、れっきとした犯罪行為だと思います。もう、だまされません。

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 関西電力本社での抗議のあと、11時からは中之島中央公会堂で「原発なくそう関西1万人行動」の集会がありました。

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 集会では、福島県飯舘村の酪農家、長谷川健一さんのお話を聞きました。原発事故の直後、飯舘村の村役場にある放射線測量機が40マイクロシーベルトという異常に高い数値を出したにも関わらず、村長はこれを固く口止めをしました。逆に専門家だと名乗る人たちがやってきて、「ここは安全だ」と説明して回ったのです。このおかげで、避難が遅れてしまったことを長谷川さんはたいへん悔しく思っています。

 長谷川さんは大切に育てていた牛を何十頭も殺してしまわなければなりませんでした。生き延びた牛もすべて疎開させ、長年がんばってきた酪農をあきらめざるをえませんでした。どれだけ悔しかったでしょうか。

 長谷川健一さんのお話は、宝島社から「原発にふるさとを奪われて」という本になって出版されています。集会会場でも販売されていたので、私たちも一冊購入しました。

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 中央公会堂での集会のあとは、昼食をはさんで午後の部です。午後は、中央公会堂、市役所横の女神像前公園、剣先公園の3会場にわかれて集会が開催されました。私たちは、女神像前公園に参加しました。

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 集会には、福井の地元の方もいらっしゃっていましたし、実にさまざまな人たちが集まってきました。集会の途中で2時46分になったので、震災と津波でなくなった方、避難所で孤独死をされた方、原発事故の影響で自殺された方のことを追悼し黙祷をしました。

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 放射性がれきの広域処理の問題を訴える方もたくさんいらっしゃいました。放射能をおびた被災地のがれきを全国のゴミ焼却所で燃やしてしまおうというのが、放射性がれきの広域処理です。

 放射性がれきを燃やしたら煙突から放射性物質がまきちらされるのではないか、誰もが心配になることですよね。実は、放射性物質が煙突から出ないように燃やすのは、普通のゴミ焼却所では無理なのです。特別な装置が必要になります。

 被災地の地元では、がれき処理専用プラントを建設して地元でがれきを処分しようというプランがあります。地元でがれき処理をプロジェクト化すれば、震災で失業した人の雇用もうまれるからです。

 このような話を聞いていると、放射性がれきの広域処理というのはあまりにも安易な方針であると思われます。「放射性がれきを燃やしても安心だ」とか、またしても専門家が出てきてにやにやしながらおしゃべりするのでしょうが、信用できませんよね。もう、だまされません。

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 集会のあと、御堂筋を通って難波までデモをしました。

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コメント

 放射能廃棄物である8000ベクレルの放射能がれきを、全国に拡散させることは、本当に危険なことです。ゴミ焼却炉が放射能汚染されてしまえば、もう一般ゴミを燃やすことはできません。焼却で放射性の煙が大気中にばらまかれます。
 8000ベクレルは放射性廃棄物です。原発内のゴミであれば、1000ベクレルでも密閉されて処理されるのに、8000ベクレルを日本中のゴミ焼却場で焼くなんて、日本の破滅です。

投稿: がれき広域処理ヤメテ | 2012年3月20日 (火) 16時23分

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