原発全面停止が実現したぜ!しかし汚染水はどうするっ!
昨日9月15日、福井県の大飯原子力発電所4号機が停止作業にはいり、16日未明に停止しました。1年2ヶ月ぶりに、日本中の原発がすべて停止したことになります。
関電本社のある大阪では、台風18号の接近で雨の降る中ではありましたが、脱原発の集会とデモが行なわれ、私たちも参加しました。大飯4号機の停止で、これを最後にすべての原発が止まったままでいてほしいということをアピールするためです。
集会で使う電力は、自転車発電でまかないます。原発で作られた電気を関電から購入するのは腹がたつからです。
私たちは、福島原発から放射能汚染水が大量に漏れていることの危険性を訴えました。
「ダダもれ」というのは大阪弁で「底が抜けたように漏れていること」の意味です。
事故をおこした福島第一原発からは、大量の放射能汚染水が流れ出して海に流れ込んでいます。話を聞いてみると、本当に恐ろしいことなのです。
事故を起こした福島第一原発では、原子炉の暴走で原子炉に穴があいてしまい、溶けた核燃料(ウラニウム)が原発の床の上にぶちまけられた形になっています。核燃料は放っておいても熱を出し続けるのですが、原発内には地震と爆発でできたコンクリートのひび割れから地下水が湧き出してきて、核燃料を冷やしてくれる形になっています。
福島第一原発がある場所は、もともと地下水が大量に地下を流れている土地でした。おかげで、原発内に湧き出す地下水もハンパな量ではないのです。核燃料に直接ふれた地下水には、放射性物質が大量に溶け込みます。これが「放射性汚染水」なのです。
この放射性汚染水は、人間が近づけば「ただちに人体に影響がある」ほどの強烈な放射能をもっています。「死の汚染水」なのです。この汚染水を、原発の近くに仮設タンクを作って貯めてあるのです。
原発事故が起きてから二年半、原発のまわりは仮設タンクだらけになってしまいました。ところが、このタンクが老朽化して汚染水が漏れて出ているというのです。
タンクの近くで、異常に放射線値が高いところがどんどん発見されています。当然、漏れ出した汚染水は近くの海に流れ込んでいるのです。
京大原子炉実験所の小出裕章先生は、事故直後からこの汚染水処理の根本的な対策をいそぐように警鐘を鳴らしていました。汚染水タンクを作り続けても限界があるし、いつかは汚染水がもれ出ることになるからです。
小出先生は、巨大タンカーを使って汚染水を運び、放射性廃棄物処理施設で処理するという方法を提案していました。しかし、民主党政府も自民党政府もこれを無視してきたのです。
先日の東京オリンピック招致の最終プレゼンテーションで、安倍sorryは「汚染水は完全にコントロールされている。問題はない。」と言い切ってしまいました。おかげで2020年オリンピックは東京で開催されることになってしまったのですが、安倍sorryの言っていることは残念ながら真っ赤なウソです。
東京電力ですら、あわてて「コントロールできていないので、対策を進めているところです」と安倍sorryの発言を否定しました。
ウソまでついてオリンピックを招致するのでは、世界の人に申し訳がたちません。「オリンピックと言うより、汚染ピックだよ」と呆然と落ち込んでいる人が出ているのも事実です。とにかく、政府は原発再稼動の準備を進めるひまがあったら、汚染水対策にまじめにとりくむべきなのです。
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