集団いじめがエスカレートすると、とんでもないことに
職場のパワハラでも、特に恐ろしいものは、「いじめ集団」による集団いじめです。
パワハラ上司が個人的に部下をいじめるような場合、それだけでも恐ろしいことです。しかし、パワハラ上司が自分の部下たちも巻き込んで、「いじめ集団」を作りあげることがあります。集団で一人の人をボコボコにいじめるのです。
これは、被害者にとってはたまったものではありません。周り中が敵だらけになってしまい、攻撃され続けるのです。職場にいるあいだずっと緊張状態が続きます。地獄です。
集団いじめはたいてい「仲間はずれ」から始まります。ある日突然、これまでとは違うよそよそしい雰囲気が流れ、口をきいてもらえなくなるのです。人間は「仲間はずれ」にされるだけで精神的なストレスを受けて、まいってしまいます。
このような集団いじめが職場で発生する場合、必ずといっていいほど犯罪的なパワハラ上司がいじめ集団の中、あるいは背後にいます。パワハラ上司は、部下をけしかけて悪口や仲間はずれや暴力をやらせているのです。
このような場合、いじめ集団のメンバーは洗脳されたような状態になります。パワハラ上司への恐怖感がプレッシャーになって良心がマヒしてしまい、人間の道を外れたようないじめ犯罪に手を染めてしまうのです。
これがエスカレートすると、例えば尼崎連続変死事件のような恐ろしい犯罪になっていきます。尼崎連続変死事件では、S被告によってターゲットにされた家庭では、家族どうしがお互いにいがみあい、いじめを行い、殺し合いをするところまで追い詰められていきました。
他人を洗脳するテクニックを教え込まれていたS被告。時にはアメを与え、時にはムチをふるうことで、S被告に絶対的に忠誠を誓う人間を育て上げ、肉親どうしの殺人までもさせていったのです。本当に恐ろしいことです。
ねちねちと意地悪な難癖をつけたかと思うと、次の日には優しい声をかける。優しい声をかけて油断させておいて、次の日には些細なことでぶち切れて悪魔のような金切声で怒鳴り散らす。このようなやり方をS被告は実行していました。これをされた相手はS被告の顔色を見てびくびくしながら生きていくようになります。これが相手の心を支配する悪魔のテクニックなのです。
職場での集団いじめでも、程度の差こそあれ、尼崎連続変死事件と同じことが起きています。「職場のささいなトラブル」と見くびっていると、とんでもないことになるのです。
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