インフルエンザ予防接種の効果は二週間か?
次のような質問をいただきました。
インフルエンザの予防接種をしても、二週間で効き目が無くなると聞きました。それだったら接種する意味がないですか。
寒くなってきて、風邪がはやっています。しかし、インフルエンザウイルスの検出はまだ少ないのが現状です。最近の風邪はインフルエンザとは違うウイルスが原因のようですね。
さて、ご質問の「インフルエンザ予防接種をしても二週間で効き目が無くなる」というのは、最近世間でよく言われていることらしいです。
インフルエンザ予防接種をしてもインフルエンザにかかってしまう人があまりにも多いので、このような説が語られているようです。
この説が正しいかどうかは、残念ながら確かめようがないというのが現実です。
インフルエンザの予防接種が効いたかどうかは、予防接種をした人が一冬過ごす間にインフルエンザを発病したかどうかで測られます。
インフルエンザワクチンのメーカーに聞くと、100人に2人は効いているはずだと説明します。
逆に言えば、100人のうち98人は効かないのです。
ところが、100人のうち2人に効いているという説明すらも根拠がはっきりせず、「どんなに大きく見積もっても2人にしか効いていない」というのが現実です。
こんなに効果が低いワクチンの場合は、接種してから何日で効き始めるか、何日で効果が切れるか、などという精密な調査はほとんど不可能なのです。
ただ、一冬に二回インフルエンザにかかる人が存在することから、インフルエンザウイルスの変異は極めて早いことがわかります。三か月もすればワクチンの効果が無くなるだろうということは、理論的にはわかっていることです。
問題は、インフルエンザワクチンの製造には半年はかかってしまうということです。現在接種されているインフルエンザワクチンは、今年の春に採取されたウイルスから作られているので、秋にはすでに効果が薄れてしまうというわけです。
一か月くらいでインフルエンザワクチンを製造しようという研究をしている人はいるのですが、実用化にはまだまだ時間がかかりそうです。
予防接種は、効果と副作用とを天秤にかけて、慎重に選択することをおすすめします。
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