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インフルエンザ薬の予防投与は認められない場合も多い

 この冬も、インフルエンザの流行が始まっています。暖冬だったせいで例年よりは流行の開始が遅かったのですが、1月下旬の寒波で気温が下がり、急にインフルエンザが増加しています。A型もB型も両方多いのが今年の特徴です。

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 例年より流行が遅かったおかげで、子どもたちの受験シーズンと重なってしまい、たいへん心配される親御さんが数多くいらっしゃいます。そのため、抗インフルエンザ薬であるタミフルやリレンザを、前もって手に入れておきたいという要望を病院に伝えてくる方がたいへん多いのです。

 しかし、医療機関ではほとんどの場合、未成年へのタミフル・リレンザの予防投薬には応じていません。

 基本的に、抗菌剤や抗ウイルス剤は予防投薬が無効です。発症する前に服用しても効かないとされているので、予防投薬は認められていません。

 ところが、インフルエンザの薬であるタミフルとリレンザに限っては、厚生労働省は予防投薬を認めています。これは、新型インフルエンザ騒動の時に、効いても効かなくてもいいから予防投薬したいという声が強くあり、例外的に認められたのです。もちろん、予防投与には健康保険は使えません。薬代は全額負担となります。

 しかし、タミフル・リレンザの予防投薬が認められているのは次の場合に限られます。

 一つ目の条件は、インフルエンザを発症した患者と同居している人であることです。

 二つ目の条件は、ハイリスク患者であることです。ハイリスク患者とは、65歳以上の高齢者か、喘息などの慢性呼吸疾患患者か、心臓病患者か、糖尿病患者か、腎臓病患者ということです。これらのハイリスク患者でない場合には、たとえ家族がインフルエンザを発症したとしても、タミフル・リレンザの投与は認められていません。

 特に、10歳から19歳の小児には、「ハイリスク患者でない場合には投与しないこと」という強い警告がされています。

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 このような制限があるのは、タミフル・リレンザの副作用と考えられる異常行動によって亡くなったお子さんがたくさんいらっしゃったからです。

 タミフル・リレンザを服用しても、ほとんどの患者には副作用は発生しません。ところが一部の小児患者が脳障害と思われる異常行動によってビルから飛び降りるなどの異常行動を起こしたのです。

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 なぜタミフル・リレンザがこのような副作用を引き起こすのか、はっきりしたことはわかっていません。タミフル・リレンザの副作用ではなく、インフルエンザウイルスの作用であると言う医師もいますし、タミフル・リレンザ以外の解熱剤が原因だと言う医師もいます。

 しかし、タミフル服用後の異常行動で亡くなったお子さんがいらっしゃったことは事実で、タミフル・リレンザについては小児への安全性は確認できていないと言わざるをえないのです。

 おかげで、一時はタミフルの10代患者への投与は全面的に禁止されていました。

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 現在は規制が緩和され、医師の判断によっては10代の患者へも投与していいことになっています。しかし、ハイリスク患者であることがタミフル・リレンザを投与する許可条件であることは間違いないので、ほとんどのお子さんは該当しないのです。

 タミフル・リレンザは、インフルエンザウイルスを殺す薬ではありません。インフルエンザウイルスの増殖を抑える薬です。ウイルスを殺すのは人体が持っている免疫力でしかありません。インフルエンザが治るのが1日早くなるという程度の効き目しかない薬です。ですから、万が一の副作用のリスクをおかしてまで無理して服用する必要があるのか、よく考えてみる必要があります。

 医療機関では処方してもらえないせいで、タミフル・リレンザを闇でネット販売する悪質業者も出てきています。強い副作用がある医薬品のネット販売は危険な行為です。

 インフルエンザには、うがいと手洗い、そして十分な栄養と睡眠で免疫力を高めることで対処したほうが良いと思いますよ。

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