日本の金持ちが55兆円もの脱税をしていた?パナマ文書のこと
次のような質問をいただきました。
パナマ文書が暴露されて、日本の金持ちが55兆円もの脱税をしていたのがわかったと聞きました。とりかえす方法はないんですか。55兆円って算数的に言ったら、55万円の1万倍の、そのまた1万倍ですよね。
少し、事実関係が違いますので、訂正させてください。パナマ文書というのは、最近公開されたタックスヘイブンに関わる文書ですが、その中には「日本企業が55兆円の脱税」ということが書かれているわけではないのです。
タックスヘイブンというのは正確に日本語に訳すると「租税回避地」ですが、「脱税天国」と言う方がわかりやすいですよね。
パナマ文書で暴露されたのは、カリブ海の南の小島、ケイマン諸島という島です。ケイマン諸島では、外国の企業が進出してきても税金をとりません。法人税ゼロの島なのです。ですから、日本の企業がケイマン諸島にある小さな事務所を借りて、そこに現地法人をでっちあげれば、いくらでも脱税をすることが可能なのです。

極端なたとえ話をします。日本のある企業が、儲けが10億円出たとします。すると、日本では所得税を払わないといけません。税率が仮に10パーセントだったとしたら、1億円の税金を日本の税務署に払わないといけなくなります。
この時に、ケイマン諸島に幽霊法人をでっちあげて、そこから消しゴムを一個10億円で購入するのです。すると、10億円は幽霊企業に行ってしまい、儲けはゼロになります。すると、日本の税務署には税金を納めなくてよくなるのです。幽霊法人はケイマン諸島にあるので、税金がかかりません。これが、なんとも簡単な脱税の手口なのです。

現在の法律では、日本の税務署はケイマン諸島に調査に行くことができません。タックスヘイブン(脱税天国)は厳重な秘密のベールに包まれていたのです。そんな秘密の塊であるタックスヘイブンから機密情報が漏れてしまったから、パナマ文書は世界に大きな激震をもたらしたわけです。

さて、「日本企業が55兆円を脱税していた」という話です。正確には、こうです。「2013年の時点で、日本企業や日本の資産家がタックスヘイブンであるケイマン諸島に55兆円の資産を預けていて、この分の資産が日本国の課税の対象から免れていた」ということです。
これは、パナマ文書に書いてあったことではなく、日本銀行の発表した公式文書に書かれていたことなのです。
55兆円は、課税を免れていた金額であって、脱税の額ではありません。
気を付けなければならないのは、タックスヘイブンは世界中にケイマン諸島だけではないということです。ケイマン諸島だけで55兆円ということがわかっているのですが、世界中のタックスヘイブンを全部あわせると、この何倍にも達すると考えられます。
ものすごい金額の脱税が行われていたことになります。
正当に税金が支払われていれば、何兆円もの税収になっていたはずなのです。それを、日本の国は取り逃がしていたということなのです。
こんなことが明るみに出たわけですから、日本の国はパナマ文書について徹底的に調査して、脱税をしていた奴を追及し、本来は払うべき税金を払ってもらうべきなのです。
ところが、安倍政権の菅官房長官は、「パナマ文書の詳細は承知していない。日本企業への影響も含め、軽はずみなコメントは控えたい」と、パナマ文書について日本政府として調査するつもりがないことをたんたんと言ってのけました。

安倍政権の閣僚たちって、財政再建をするつもりが無いんでしょうね。ほんまに、おかしいですよね。金持ちを甘やかすのがアベノミクスなわけです。しかし、ここまで甘やかすのは、どうかしてますよね。
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コメント
政治家、官僚(公務員)、大企業、大金持ち、経営者などの勝ち組にとっては”美しい国”なんでしょうね~。
投稿: | 2016年6月19日 (日) 09時50分