辺野古新基地建設反対の座り込みテント [沖縄紀行その3]
たまたま私たちが行った日は、辺野古の浜はたいへん平和でした。しかし、そんな日ばかりではないのです。
浜を分断する金網。この向こう側はアメリカ軍基地・キャンプシュワーブです。アメリカ海兵隊が海外に出撃するとき、水陸両用車が轟音をたててこの浜から海に入り、沖合に停まった軍艦に乗り込むのだそうです。
私たちが訪れた翌々日にも、海兵隊の巨大な強襲揚陸艦がこの沖合に姿を現したそうです。
遠浅のサンゴ礁である辺野古の浜。そこから東に突き出した岬である辺野古崎一帯に、キャンプシュワーブはあります。辺野古崎の東側の濃いブルーの深い海が、大浦湾です。
その辺野古崎一帯を、このように埋め立ててしまおうというのが、現在問題になっている辺野古新基地建設計画です。
辺野古の浜には、新基地建設反対のテント村があって、座り込みをしています。テント村を訪れました。
もう4450日も座り込みを続けています。なんと12年間です。
テントには、全国からたくさんの人が訪れるので、辺野古新基地問題を説明するためのパネルや写真がたくさん置いてあります。
新基地計画では、2本の滑走路を持つ飛行場が作られることになっています。浅いサンゴ礁の辺野古の浜が飛行場建設には最適だというのが、基地建設推進派の理屈です。それだけではなく、巨大な軍艦が横付けできる軍港も建設が予定されているのです。巨大な軍艦が入ってくるためには、深い海が必要です。そのため、大浦湾を埋め立てることがどうしても必要になるというのも、基地建設推進派の主張なのです。
私たちは、美しい辺野古の浜を見て、これを埋め立ててしまうのは、どう考えてもおかしいと感じました。自然からの贈り物です。先祖代々、沖縄の人たちが神聖な竜神の住む海として大切にしてきたのには訳があるのだと思うのです。一時の政治的な思惑や利益誘導でそれを失ってしまうことは、あってはなりません。
飛行機の爆音が聞こえてきました。沖縄の普天間基地に配備されているオスプレイが辺野古の浜の上空を飛んでいます。遠くまで高速で兵員を輸送するために、安全性は犠牲にしたという前代未聞のありえない機体です。辺野古に新基地ができたら、辺野古がオスプレイの拠点となります。
辺野古の浜をあとにし、坂道を上がってキャンプシュワーブのゲートに行ってみます。真上から照り付ける沖縄の日差しは、なかなかの強さです。
キャンプシュワーブのゲート前にも、大きな道路に沿って新基地建設反対の座り込みテントができています。
テントでは午後の部の集会が始まったところでした。80歳を越えて座り込みを続けるフミおばあの姿もあります。
座り込みテントは、基地のゲートのすぐ前にあります。今は建設工事が中断していますが、建設工事が強行された時には、工事用トラックの基地への進入を止めるために、みんなでゲート前の道路上に座り込んだのです。
「日米は合意しても、沖縄は合意していない」 まさにその通りです。安倍sorryをはじめとする東京の自民党・公明党政権は、辺野古を埋め立てて新基地を作ることをあきらめていません。しかし、沖縄では翁長県知事をはじめとして、新基地建設にみんな反対です。新基地建設計画は早いところ破棄してしまうほうがいいと思います。
本土からやってきた高校生たちの歌とスピーチです。沖縄の現実は、高校生たちの目にどのように映ったでしょうか。
私たちも、激励のスピーチを一言させていただきました。沖縄の新基地建設問題は、決して他人事ではありません。沖縄に基地の負担を押し付け、沖縄を犠牲にするような日本であっては、私たちの未来も明るくはならないと思うのです。
辺野古で見たもの、聞いたもの、忘れることはできません。そんな思いをいだきながら、名護の街に戻りました。
あまりにも暑いので、名護の公設市場で黒糖ぜんざいを食べました。沖縄では、甘く煮た金時豆の入ったかき氷のことを、「ぜんざい」と呼びます。冷たくておいしかったです。
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