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小松病院分会・2016年の5大ニュース

 今日で2016年も終わり。皆さんはどんな年でしたか。なかまユニオン小松病院分会の、2016年の5大ニュースの発表です。

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➀「マイナンバーは使いません!」セキュリティを守ることに成功しました

 2015年の12月に始まったマイナンバー制度。2016年は労働者に対して、働く事業所へのマイナンバーの提出が求められることになりました。

 私たちは、あらゆる場面で共通のナンバーを使うマイナンバーは、セキュリティが確保されないため、そもそもおかしいものだと考えました。マイナンバー法では、マイナンバーを使うか使わないかは本人が決めることだとされています。ところが、事業所には労働者のマイナンバーの収集が義務付けられており、制度上に矛盾が発生していました。

 私たちは、職場の中でマイナンバーについてどう思うか、話し合いを進めていきました。そして、「やはりマイナンバーは使いたくない」という人がたくさんいることがわかりました。

 「セキュリティ慎重派でいこう」、これを合言葉にすることを決めました。そして、法人経営に対してマイナンバーの提出を強制しないように申し入れを行いました。

 その結果、法人経営にもこのことを理解していただきました。マイナンバーの提出を義務付けるような就業規則の改悪を行わないこと、マイナンバーを使用しないという労働者がいる場合には不利益な扱いをしないこと、などを約束していただきました。

 私たちの職場では、10月末日までにマイナンバーを提出することになっていました。10月下旬に多くの人から「私はマイナンバーを教えたくない。どうしたらよいのか。」という相談があいつぎました。そんな人には、「私はマイナンバーを使用しません」とはっきり意思表示することが大切だとアドバイスしました。

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②職場のパワハラ実行犯の暴走、失速、墜落

 どこの職場にも、異常なパワハラが蔓延しています。高橋まつりさんが過労自殺した電通の職場も、パワハラ地獄と言っていい職場でした。パワハラは、まじめに働く労働者を食い物にし、健康を奪います。

 パワハラ実行犯は、本来なら刑事罰の対象であり、網走刑務所に長期間の懲役で投獄されるのが当然なのです。しかし、警察はちょっとやそっとのことではパワハラ実行犯を取り締まってくれません。パワハラ実行犯の大半は、今もへらへら笑いながら、甘い汁を吸い続けているのです。私たち、なかまユニオン小松病院分会は、職場パワハラをどうやったら無くしていけるか、ずっと考えて取り組んできました。

 凶悪なパワハラの暴走の限りを尽くした●●が、今年、職場を去りました。●●のおかげでたいへんな損害を被り、職場に置いておくわけにはいかなくなったからです。

 また、別のパワハラ実行犯■■が、長年巣くっていた部署から配置転換になりました。

 パワハラ実行犯をどうやって追い詰めていくか、そのノウハウを公開することはできません。パワハラ実行犯はしぶとくて、即効性の特効薬はありません。また、次から次へと新たなパワハラ犯が発生します。しかし、企業経営者にはパワハラを無くす労働法的な義務があるので、うつ手はあります。ユニオンこそがパワハラ退治の底力になることができるのです。

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③助けてくれー!ついに強行された看護師の3割削減

 「ものすごく忙しい病院以外は看護師を3割削減する」このことを、もう何年も前から厚労省は狙ってきました。じわじわと法律上の罠を張り、病院への締め付けを強めてきました。

 そして今年の4月、ついに厚労省は罠の仕掛けのスイッチを押したのです。あいつら、やりやがった!10月1日を期限にして、ものすごく忙しい病院以外は看護師を3割削減しなければならなくなったのです。

 業界用語では、「7対1から10対1への病棟転換」と言います。7対1と呼ばれる基準の病棟よりも10対1の基準の方が3割看護師が少ないのです。これまで7対1だった病院が、10対1に強制的に転換させられるということになったのです。

 当初、私たちの働く小松病院は、5つある一般病棟のうち2つの病棟で3割削減をするのはやむを得ないと考えていました。しかし、厚労省の定めた「ものすごく忙しい」基準はたいへん厳しかったのです。現実には全ての病棟で3割削減をせざるをえなくなってしまいました。

 看護師を3割削減せざるをえなくなったおかげで、2016年の一年間は、看護師の新規入職はまったくありませんでした。

 じわじわと減っていく看護師。医療の現場は混乱し、疲れ切っています。たまりません。助けてくれーと、叫びたい気持ちです。

 日本全国どこの病院でも、健康保険を使っている公的医療では、これまでのように丁寧な接遇で行き届いた看護を行うことは難しくなっています。一方で、一部の富裕層だけは保険証を使わない自費で、懇切丁寧な医療を受けることができるようになっています。アベノミクスの医療削減で不利益をこうむるのは一般の庶民なのです。なんだかおかしいよ。

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④日本の病院の半分が赤字という中、定期昇給凍結という事態

 2016年4月は定期昇給がありませんでした。これは労働者にとってはたいへんなことです。2015年の春以降に入職した人は、いまだに昇給というものを経験していないのです。

 これは病院経営がたいへん難しいという事のあらわれです。借金返済に見合うだけの収入が確保できないのです。メインバンクであるりそな銀行の融資では立ち行かず、某銀行の融資でなんとか乗り切れることになったのは10月でした。

 看護師削減など、厚労省は医療費を削減するためなら病院がつぶれてもいいという姿勢を貫いています。消費税の値上げは、患者から消費税を取ることができない医療機関の経営をたちどころに痛めつけています。

 今では、日本中の病院の半分が赤字なのです。アベノミクスの改革に期待する人もいますが、改革の方向が180度逆を向いているとしか思えません。

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⑤着実に進めたEPEVに基づく「賃金革命」の準備

 定期昇給が無いという異例の事態に対して、私たちは放置することはできませんでした。ただちに声明を発表し、賃金改革の必要性を訴えました。

 そして、8月に賃金制度検討会を開催しました。現行の賃金制度の問題点について明らかにすると同時に、国際的な賃金制度のスタンダードであるEPEV(同一価値労働同一賃金制度)について検討しました。 

 その場で出た意見をとりまとめ、11月には賃金制度改革のアウトラインを策定しました。そして、法人経営に賃金制度改革の協議を開始することを求めました。2017年には、協議が始まります。

 私たちがもとめるのは、EPEV(同一価値労働同一賃金)の原則に基づく「賃金革命」を断行することで、公正な職場を作ることです。

 賃金制度の改革は、これまでとは全く異なる賃金体系への飛躍が必要になっています。ちょっとした手直しで済ますような、甘い話ではないのです。ですから、私たちはそれを「賃金革命」と呼ぶのです。

 政府の働き方改革実現会議が12月20日に同一労働同一賃金の指針を発表しましたが、案の定、ちょっとした手直しでしかないものでした。古臭い考え方に凝り固まった連中の出してくる改革案なんて、まったく信用できません。私たちが欲しいのは、抜本的な「賃金革命」です。

 生活できる賃金を!公正な職場を!今こそ賃金革命を!

 2017年、私たちは賃金革命で公正な職場を作ることをめざします。

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