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なんという痛ましいことか。15歳の少女が業務中に転落死

 次のようなお問い合わせをいただきました。

 15歳の少女が仕事の最中に転落して死んだというニュースを見ました。日本でこんなことが起きるなんて。児童労働は禁止されているんじゃなかったんですか。

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 たいへんいたましい事件です。12月14日に茨城県にある工場で、屋根に取り付けてある太陽光パネルの点検作業中の15歳の少女が、天窓から13メートル下に落下して亡くなったのです。

 報道によれば、天窓のガラスが割れて落下したということですから、ガラスの上に乗った時に割れてしまったのでしょうか。本来、この天窓が人が乗っても大丈夫な強度の物だったのかどうか気になります。

 少女が一人で仕事をしていたのかどうかも気になるところです。ガラスの上に乗ったら危ないよと、周囲で注意してあげる大人がいなかったのかどうかです。

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 お問い合わせの、今回の事件が「児童労働の禁止」にあたらないのかどうかという点です。おっしゃるとおり、児童の労働は禁止されています。この場合、児童というのは15歳になる年度の末日まで、つまり中学校を卒業するまでということです。

 もし、今回の被害者の少女が15歳になったばかりの中学3年生であったならば、児童労働の禁止にあたり、そもそも少女を雇い入れて働かせることそのものがおかしいということになります。

 今回の被害者が、すでに中学校を卒業している15歳であったならば、「児童労働の禁止」には該当しないということになります。

 しかし、18歳未満の「年少者」については、「危険業務の禁止」ということが法律で定められています。労働基準法に付随する規則である年少者労働基準規則の第7条・第8条でそのことが定められています。

 年少者労働基準規則第8条の24号に、「高さが5メートル以上の場所で、墜落により労働者が危害を受けるおそれのあるところにおける業務」を危険業務とするということが、はっきりと書かれています。

 たとえ、天窓のガラスが割れるという事故が起きなかったとしても、高い屋根の上での作業は、足を滑らせるなどして墜落の危険性があります。ですから、このような場所での作業を少女に命じた会社は、どう考えても労働基準法に違反します。

 年少者労働基準規則では、高いところでの作業以外にも、たくさんの作業を年少者が行ってはいけない危険業務と定めています。いくつか例を挙げると、こんな感じです。

・大きな機械を運転したり、稼働中に近づくような作業

・高圧電流を扱う作業

・放射線を扱う作業

・有毒物質を扱う作業

・病原体に感染するおそれのある作業

・酒席での接待業

 年少者は、危険を察知するだけの経験を持ち合わせていないことが多いのです。また、大人にやれと言われたらイヤでも断り切れずに危険な作業をしてしまうことも考えられます。ですから、危険な業務は法律で禁止されているのです。

 少女を仕事中の事故で死亡させるなどということは、大人として最高に恥ずかしいことです。なぜ今回のような事件が起きてしまったのか、真相の解明が必要だと思います。

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