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ストライキするか?そもそもストライキって、何? なかまユニオン定期大会

 6月30日、なかまユニオン第22回定期大会が大阪市内で開催されました。

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 この一年間も、たくさんの成果がありました。一つの職場で複数の労働者が一斉に加入したところがたくさんあり、職場分会活動が進んだことも成果の一つです。

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 なかまユニオン結成20周年集会を成功させ、ユニオンのこれからの姿について考え始めたことも大きいのです。

 定期大会では、10年後には10倍の大きさのユニオンにしていこうという提案が行われました。10年で10倍化と言われても、雲をつかむような話ではあります。しかし、それに向けて、着実に手を打っていこうという話なのです。

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 大会では、恒例の手作り料理もみんなで持ち寄り、大いに食べながら議論が進みました。

 議論になった中に、「ストライキを本気で考えてみないか」というテーマがありました。

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 日本国憲法で規定されている労働基本権(労働三権)は、団結権・団体交渉権・団体行動権(争議権)の三つです。

 団結権とは自由に労働組合を結成する権利。団体交渉権は、労働組合が企業と交渉する権利。逆に言えば企業が労働組合の交渉に応じる義務。そして団体行動権は労働組合がストライキなどの争議行為をする権利です。これは、ストライキを行っても民法・刑法上の免責があるということです。

 最近は、日本の労働組合はこの三つ目、「団体行動権」をあまり使わなくなってきました。つまり、ストライキをすることが少なくなってきました。

 なかまユニオンも、かつてストライキをしたことがあります。事業所閉鎖という非常事態にあたってストライキを決行し、事業所閉鎖を阻止したことがあるのです。しかし、日本全体でストライキが少なくなり、ストライキを知っている人が少なくなる中で、なかまユニオンも最近はストライキをほとんどしていません。

 でも、現実にストライキをしないと問題の解決につながらない事ってあるよね? それが今回の定期大会で出された問題提起なのです。やるべき時にはストライキをできるように準備はしておこうね、ということです。

 なかまユニオンには、公務員の組合員もいます。日本の公務員は、法律によって団体行動権を奪われています。公務員の仲間からは、ストライキをしたくてもできない公務員はどう考えたらいいのか、という質問も出ました。

 私は、なかまユニオンとは別の労働組合の役員をしていた時に、ストライキをした経験があります。定期大会の場では、その経験を話させていただきました。

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 1992年4月28日、全労連全国一般大阪府本部小松病院労働組合は、午前8:30から午前9:30までの時限ストライキを行いました。もう27年も前の話です。当時の始業時間は午前8:50でしたから、業務時間に40分間食い込む形でのストライキだったのです。

 「もうかってるじゃないか、賃上げしてくれ!」「いーや、できない」「賃上げは切実な問題だ。賃上げ回答が無いならストライキをするかもしれないぞ!」「できるものならやってみろ」「交渉決裂だ!ほんまにストライキする!」 というような交渉を経て、例年の春闘ではしたことの無かったストライキを決行したのです。

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 病院という職場は、入院患者さんがいますから、完全に業務を止めてしまうことはできません。また、救急患者も来院するので、最低限の人数は業務稼働しておかないといけません。このような最低限の要員は「保安要員」と呼ばれ、管理職や労働組合員ではない労働者の中から選ばれました。

 ストライキをする以上、混乱をゼロにすることはできません。しかし、患者さんに恨みがあるわけではなく、良い医療を提供する体制を守るためのストライキでしたので、患者さんへの影響はできるだけ少なくなるように、あらかじめ手をうちました。

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 ストライキをする時は、始業時間よりも早く集合し、玄関前で集会を行います。そして始業時間が来てもそのまま集会を続行するのです。

集会をするわけですから、いろんな準備もあります。職場の組合員だけではうまくいかないので、上部団体の仲間も手伝いにきてくれました。

 終了時間が来ると、ストライキの終結を宣言し、仕事を開始するべく職場にもどりました。大きな混乱は無く、整然としたストライキでした。

 このストライキを行ったことで、経営サイドとの交渉も進展し賃上げを勝ち取ることができたのです。

 私たちは、このような労働組合の先輩方の経験に学びながら、新たな時代に応じたユニオン活動を進めていこうと考えています。

 全労連全国一般労働組合の皆様、ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

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