分会のあゆみ
小松病院分会・2017年5大ニュース
大騒ぎだった2017年も今日で終わり。なかまユニオン小松病院分会、2017年5大ニュースです。
①安倍総理の働き方改革案が発表。これは「毒入り健康食品」のようなもの
安倍sorryは働き方改革を推進すると言ってきました。「働き方改革で賃上げが実現するのだ」と宣伝しています。労働者にとって良い改革が出てくるのではないかと、期待した人も多かったのです。
今年、「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案要綱」が発表されました。労働基準法、労働者派遣法などを改訂しようという案です。ところが、これがとんでもない案でした。
「新発売! 体にいい健康食品ですよ!」とCMしているから買って食べてみたら、毒入りだった。そんな内容なのです。健康になるはずが逆に毒入りなのです。
例えば、残業時間の規制です。電通の高橋まつりさんが過労死した事件などで、長時間労働を規制しようという気運が高まっているのです。働き方改革でも残業時間を規制するのだと宣伝されてきました。
ところが、政府の働き方改革案を見ると、どうでしょう。
一か月の延長労働時間(平日の残業時間)は45時間を上限とする。平日の延長労働時間と休日出勤の時間を合計した時間は80時間を上限とする。しかし、すごく忙しいときはこれを「100時間未満」までさらに増やすことができる。
つまり、一か月の残業時間の上限を通常の時は「80時間」、すごく忙しい時は「100時間未満」とすると言うのです。
「100時間未満」の意味がどうも分かりませんが、99時間59分と理解するのが妥当でしょう。
厚生労働省のこれまでの研究によって、一か月に60時間を超える残業をすると過労死やうつ病などのリスクが高くなることが判っています。80時間を超すと、過労死の危険がグンと上がることがわかっています。
だとしたら、残業時間の上限はどんなに高くても一か月に60時間とするのが正解なのです。「残業時間の上限を40時間とする。すごく忙しい時に限って60時間まで延長できる」と言うのなら、改革案として理解できます。しかし、今回の安倍sorryの案では、逆に改悪ではありませんか。
私たちは、過労死に至った労働者の悲しい現実を無視した改革など、何の意味もないどころか有害だと考えます。
本当の意味での働き方改革を、労働者自身がアイディアを出しながら、進めていきたいものです。
私たちの働く医療法人協仁会は、昨年までは何年間も連続で赤字でした。
それが2017年は、新しい理事長に交替し、おおむね黒字が続く黒字基調になりました。これは大きいことです。
とは言っても、黒字幅はまだそんなに大きくありません。過去の借金が累積しているので、安心するわけにもいきません。
背景には、アベノミクスの医療政策で、病院が赤字になるように国家制度が変えてこられたことがあります。政治の力で人為的に作られた赤字なのです。今では、日本中の病院の半分以上が赤字経営なのです。
すでに、病院の倒産があいついでいます。日本の医療供給体制が死にかけているのです。高齢化社会に十分な医療・介護を確保することは、誰もが願うことなのにです。
2018年4月の診療報酬改定は、医療部分0.55%のプラスですが、薬の値段が下がって全体ではマイナスになっています。さらに病院の経営を安定させるような改定が望まれます。
私たちの働く職場には、悪魔のようなパワハラ上司がいて、部下を引き連れてパワハラ集団を作り、しつこく集団いじめを行ってきた、そんな暗い過去がありました。なかまユニオンの組合員も被害にあいました。
2017年は、そんなパワハラ集団の一つがガラガラと崩壊しました。
私たちは、職場パワハラをなくすために、何年間もかけて取り組んできました。やっと、その成果が出てきた感じです。
しかし、安心はしていられません。小さなパワハラ事件は、今もひっきりなしに発生しています。私たちは、職場パワハラをなくすために、来年も目を光らせます。
長年の赤字続きのせいで、医療法人協仁会では2016年から2年連続で定期昇給が実施されませんでした。銀行の意向に逆らうことができないからです。
しかし、業務の密度や難易度がどんどん上がり、感情労働も半端なく積み重なっているのに、賃金がまったく上がっていかないなんて、ひどすぎます。がまんできません。
私たちは、定期昇給の実施を要求しただけではなく、賃金革命を求めました。
賃金革命とは、賃金制度の抜本的な改革のことです。正社員は年功序列で自然に賃金が高くなっていくが、パート職員は低い時給のまま。それが現在のダブルスタンダードの賃金体系です。これを、根底から変えて、賃金体系の一本化を求めました。
賃金体系の一本化の上で、重要な考え方は同一価値労働同一賃金(EPEV)です。ILOの定めた職務評価法に基づいて、職務の価値を算定し、同一の価値を持つと算定された労働者に対しては身分にかかわりなく同一時給の賃金を支払うということです。
賃金体系での差別を無くしてこそ、公正な職場を実現することができるのです。
私たちは、賃金革命を求めて、4月に団体交渉を行いました。そして、賃金体系の改革に関して労使協議を進めていくことになりました。
その後、経営サイドで現行賃金体系についての再評価の作業が進んでいます。しかし、多くの種類の国家資格を持つ人たちが集まっている病院という職場では、賃金体系も複雑で、解決すべき問題も多岐にわたります。賃金改革には時間がかかるようです。
2018年は、賃金革命がリアルに起動する年にしたいものです。
2017年は、話し合うことそのものを取り締まる「共謀罪」の導入をめぐって、大きな議論になりました。労働組合や環境保護団体などが、話をしただけで「犯罪の予備活動」とみなされて逮捕されることがあるという法律です。取り締まられるのは一般市民です。
「飲み会もできない共謀罪」「いいねもできない共謀罪」と言われましたが、安倍sorryは強行採決してしまいました。日本をどこかの独裁国家のようにしてしまおうというのでしょうか。
共謀罪は成立してしまいましたが、共謀罪についての議論が深まる中で、新しい民衆運動の連携が進んでいきました。
10月22日の衆議院選挙の前に、民進党が希望の党に全員合流して消滅するというような話が出てきました。ところが、希望の党の小池代表は、「うちに入れるかどうかは選別する」と言いました。野党共闘の消滅か、誰もが息をのみました。しかし、そのあわただしい動きの中で、立憲民主党が発足しました。
立憲民主党、日本共産党、社民党と市民連合との政策協定が結ばれ、野党共闘ができあがりました。日本共産党が候補者を大量に降ろして立憲民主党に議席を譲ったので、共産党は議席を減らしましたが、3野党合計では大躍進しました。
「政治の話はよく分からん」と言う人もいますが、政治の世界のこの動きが、実はいろんなところに影響を及ぼしているのです。
例えば、労働組合や様々な市民団体の中で、ほんのちょっと前までは、「共産党系」「民進党系」のような派閥があり、いがみあっていた現実があるのです。それが、2017年を経て、ウソのように仲良くなってきたではありませんか。
共産党には共産党の良さも悪さもあり、立憲民主党にはその良さも悪さもあるでしょう。しかし、とにかく党派が別だからというだけで議論以前に不毛な対立が発生するのは、やめてほしかったのです。
2017年に出来上がった、建設的で健康な市民運動の作法が、2018年は現実の成果として花開くことを願います。人類は、不毛な対立をしている暇はありません。生き残っていくために、力をあわせていきたいものです。
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当ブログのアクセス数が70万を突破・ありがとうございました
みるめ君の労働相談箱のアクセス数が70万を越えました。ブログを見ていただいている皆様、ありがとうございます。
見ていただいているブログ記事の種類、検索ワードなどで見させていただくと、最近は「インフルエンザ予防接種」「職場パワハラ」「職場・事務所の広さの問題」にたくさんの関心が寄せられているようです。
インフルエンザワクチンは、11月に入って接種が始まっています。しかし、今年は生産量がまったく不足しています。おそらく、接種を希望する方全員にはいきわたらないのではないでしょうか。
私たちの働く病院にも、なんとか予防接種をしてほしいという問い合わせの電話がたくさんかかってきています。
インフルエンザ予防接種の副作用が大きな問題になってきているので、接種前の問診も念入りにしなければならなくなっています。たいへん時間がかかります。そのため、救急患者対応に専念しなければならない時間帯には、予防接種をすることができなくなっています。現実的には接種の制限をせざるをえないわけです。
インフルエンザ予防接種は、100人に接種して2人にしか効果が無いという程度のものなので、今年は接種をしないよと言っている人もいます。賢明な判断かもしれません。
職場パワハラは、たいへん深刻な問題です。パワハラのせいで体を壊したり、退職したり、自殺に追い込まれる人までいるわけですから。
私たちの職場では、悪魔すら逃げだすほどのパワハラ上司による身の毛もよだつパワハラがありました。パワハラ集団を組織して、なかまユニオン組合員に対する集団いじめを敢行したのです。もちろん、組合員以外のたくさんの人も、被害にあいました。しかし、なかまユニオンとして敢然とパワハラ対策に取り組み、そのパワハラ上司は今はいません。
しかし、職場パワハラは洗濯機の中のあぶくのように、消えたかと思うとまた現れてきます。一人のパワハラ上司を処分すればきれいに解決するという問題ではないのです。パワハラの発生しない職場環境・職場風土を作っていくしかないので、なかなか時間がかかります。
職場パワハラは犯罪であること、職場パワハラを防止する責任は会社経営者にあること、これをはっきりさせることが重要です。
私たちは、これからも職場内のパワハラや差別をなくしていくために情報発信していきます。企業の収益が最高値を更新しているのに、労働者の賃上げが無いなどというのは、差別の最たるものです。「ええかげんにせえよ!」と言いたくなります。ユニオンの力が試される時代になってきているのではないでしょうか。
今後とも、みるめ君の労働相談箱をよろしくお願いいたします。
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セクハラ裁判が解決す!なかまユニオン第20回定期大会
なかまユニオン第20回定期大会が、7月2日、大阪市内で開催されました。
3年間、裁判で闘ってきたセクシャルハラスメント事件が、和解にいたりました。新入女性職員に対して会社の重役が計画的にセクシャルハラスメントを行ったという深刻な事件でしたが、被害者が泣き寝入りせずに、なかまユニオンに入ってがんばって解決することができました。
しかし、心の傷跡は消えないし、だいなしにされた時間は帰ってきません。職場セクシャルハラスメントをなくしていかねばならないと、あらためて思いました。
なかまユニオンは、最低賃金を1500円に引き上げることを訴えています。安倍sorryは「同一労働同一賃金」と言いますが、実際には正社員の賃金をパートなみに引き下げることしか考えていません。そんな「同一賃金」では、まったくうれしくありません。
すべての労働者が生活していける賃金体系を作らなければいけないし、最低賃金を1500円に引き上げることは、絶対に必要になっているのです。
私たち小松病院分会は、職場で取り組み始めた賃金革命について報告し、支援を訴えました。賃金革命で公正な職場を!私たちはこれからもがんばります。
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2017年なかまユニオン旗開き・職場の問題の解決を!
1月15日、2017年なかまユニオン旗びらきが大阪市内で行われました。
この日、全国的に寒気が押し寄せ、大阪市内でもちらほらと雪が降る中での旗開きでした。
10年以上も粘り強くがんばってきて、ようやく全面解決にこぎつけたO大学パワハラ事件。パワハラ上司のいない安定した職場を確保することができました。花束が贈られました。
なかまユニオンの井手窪委員長は、「一人の問題を解決することだけがユニオンの役割ではない。一人の問題の背景にある職場の問題を解決し、職場を変えなければいけない。職場に労働組合を作っていこう。」と挨拶しました。
女性組合員のユニットが、今はやりの恋ダンス(なかまユニオンバージョン)を踊りました。
専業主婦の労働の価値について正面切って問題提起した「逃げ恥」の恋ダンス。なかなかプロっぽい振り付けで難しいですよね。ガッキーほど上手には踊れませんでしたが、気にしません。
O分会からは、職場の労働者代表選挙に立候補し、労働者代表にみごと選出されたという報告がありました。
小松病院分会からも報告の発言をしました。「2017年は賃金革命をします」と言うと、「すごいわあ」とか、「何言うてんねん、ホラ吹くな」とか、様々な反響が寄せられました。
なかまユニオンは、今年もわいわいと話しあいながら進んでいきます。
(画像から指紋を読み取る技術が問題になっており、画像の一部を加工してあります)
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小松病院分会・2016年の5大ニュース
今日で2016年も終わり。皆さんはどんな年でしたか。なかまユニオン小松病院分会の、2016年の5大ニュースの発表です。
➀「マイナンバーは使いません!」セキュリティを守ることに成功しました
2015年の12月に始まったマイナンバー制度。2016年は労働者に対して、働く事業所へのマイナンバーの提出が求められることになりました。
私たちは、あらゆる場面で共通のナンバーを使うマイナンバーは、セキュリティが確保されないため、そもそもおかしいものだと考えました。マイナンバー法では、マイナンバーを使うか使わないかは本人が決めることだとされています。ところが、事業所には労働者のマイナンバーの収集が義務付けられており、制度上に矛盾が発生していました。
私たちは、職場の中でマイナンバーについてどう思うか、話し合いを進めていきました。そして、「やはりマイナンバーは使いたくない」という人がたくさんいることがわかりました。
「セキュリティ慎重派でいこう」、これを合言葉にすることを決めました。そして、法人経営に対してマイナンバーの提出を強制しないように申し入れを行いました。
その結果、法人経営にもこのことを理解していただきました。マイナンバーの提出を義務付けるような就業規則の改悪を行わないこと、マイナンバーを使用しないという労働者がいる場合には不利益な扱いをしないこと、などを約束していただきました。
私たちの職場では、10月末日までにマイナンバーを提出することになっていました。10月下旬に多くの人から「私はマイナンバーを教えたくない。どうしたらよいのか。」という相談があいつぎました。そんな人には、「私はマイナンバーを使用しません」とはっきり意思表示することが大切だとアドバイスしました。
どこの職場にも、異常なパワハラが蔓延しています。高橋まつりさんが過労自殺した電通の職場も、パワハラ地獄と言っていい職場でした。パワハラは、まじめに働く労働者を食い物にし、健康を奪います。
パワハラ実行犯は、本来なら刑事罰の対象であり、網走刑務所に長期間の懲役で投獄されるのが当然なのです。しかし、警察はちょっとやそっとのことではパワハラ実行犯を取り締まってくれません。パワハラ実行犯の大半は、今もへらへら笑いながら、甘い汁を吸い続けているのです。私たち、なかまユニオン小松病院分会は、職場パワハラをどうやったら無くしていけるか、ずっと考えて取り組んできました。
凶悪なパワハラの暴走の限りを尽くした●●が、今年、職場を去りました。●●のおかげでたいへんな損害を被り、職場に置いておくわけにはいかなくなったからです。
また、別のパワハラ実行犯■■が、長年巣くっていた部署から配置転換になりました。
パワハラ実行犯をどうやって追い詰めていくか、そのノウハウを公開することはできません。パワハラ実行犯はしぶとくて、即効性の特効薬はありません。また、次から次へと新たなパワハラ犯が発生します。しかし、企業経営者にはパワハラを無くす労働法的な義務があるので、うつ手はあります。ユニオンこそがパワハラ退治の底力になることができるのです。
「ものすごく忙しい病院以外は看護師を3割削減する」このことを、もう何年も前から厚労省は狙ってきました。じわじわと法律上の罠を張り、病院への締め付けを強めてきました。
そして今年の4月、ついに厚労省は罠の仕掛けのスイッチを押したのです。あいつら、やりやがった!10月1日を期限にして、ものすごく忙しい病院以外は看護師を3割削減しなければならなくなったのです。
業界用語では、「7対1から10対1への病棟転換」と言います。7対1と呼ばれる基準の病棟よりも10対1の基準の方が3割看護師が少ないのです。これまで7対1だった病院が、10対1に強制的に転換させられるということになったのです。
当初、私たちの働く小松病院は、5つある一般病棟のうち2つの病棟で3割削減をするのはやむを得ないと考えていました。しかし、厚労省の定めた「ものすごく忙しい」基準はたいへん厳しかったのです。現実には全ての病棟で3割削減をせざるをえなくなってしまいました。
看護師を3割削減せざるをえなくなったおかげで、2016年の一年間は、看護師の新規入職はまったくありませんでした。
じわじわと減っていく看護師。医療の現場は混乱し、疲れ切っています。たまりません。助けてくれーと、叫びたい気持ちです。
日本全国どこの病院でも、健康保険を使っている公的医療では、これまでのように丁寧な接遇で行き届いた看護を行うことは難しくなっています。一方で、一部の富裕層だけは保険証を使わない自費で、懇切丁寧な医療を受けることができるようになっています。アベノミクスの医療削減で不利益をこうむるのは一般の庶民なのです。なんだかおかしいよ。
2016年4月は定期昇給がありませんでした。これは労働者にとってはたいへんなことです。2015年の春以降に入職した人は、いまだに昇給というものを経験していないのです。
これは病院経営がたいへん難しいという事のあらわれです。借金返済に見合うだけの収入が確保できないのです。メインバンクであるりそな銀行の融資では立ち行かず、某銀行の融資でなんとか乗り切れることになったのは10月でした。
看護師削減など、厚労省は医療費を削減するためなら病院がつぶれてもいいという姿勢を貫いています。消費税の値上げは、患者から消費税を取ることができない医療機関の経営をたちどころに痛めつけています。
今では、日本中の病院の半分が赤字なのです。アベノミクスの改革に期待する人もいますが、改革の方向が180度逆を向いているとしか思えません。
定期昇給が無いという異例の事態に対して、私たちは放置することはできませんでした。ただちに声明を発表し、賃金改革の必要性を訴えました。
そして、8月に賃金制度検討会を開催しました。現行の賃金制度の問題点について明らかにすると同時に、国際的な賃金制度のスタンダードであるEPEV(同一価値労働同一賃金制度)について検討しました。
その場で出た意見をとりまとめ、11月には賃金制度改革のアウトラインを策定しました。そして、法人経営に賃金制度改革の協議を開始することを求めました。2017年には、協議が始まります。
私たちがもとめるのは、EPEV(同一価値労働同一賃金)の原則に基づく「賃金革命」を断行することで、公正な職場を作ることです。
賃金制度の改革は、これまでとは全く異なる賃金体系への飛躍が必要になっています。ちょっとした手直しで済ますような、甘い話ではないのです。ですから、私たちはそれを「賃金革命」と呼ぶのです。
政府の働き方改革実現会議が12月20日に同一労働同一賃金の指針を発表しましたが、案の定、ちょっとした手直しでしかないものでした。古臭い考え方に凝り固まった連中の出してくる改革案なんて、まったく信用できません。私たちが欲しいのは、抜本的な「賃金革命」です。
生活できる賃金を!公正な職場を!今こそ賃金革命を!
2017年、私たちは賃金革命で公正な職場を作ることをめざします。
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ブログへのアクセスが60万を突破しました
当ブログ「みるめ君の労働相談箱」へのアクセスが60万を超えました。
大阪の寝屋川にある小松病院で働き活動している私たちは、職場で健康と人権が守られ、パワハラがなくなるようにと取り組んできました。
最近見ていただいている方の検索ワードを見てみますと、やはり精神障害の労災認定に関する記事が関心を呼んでいるようです。どんどん「意地悪」になっていく日本社会で、精神障害に陥る方は本当に多いのです。
また、仕事の休みが取れないとか休憩がとれないという悩みをかかえて、当ブログにたどり着いていらっしゃる方も多いのです。
長時間労働は、体を壊します。うつ病などの精神的な病気を発症しやすくなるのです。ましてや、それがサービス残業で、一文も賃金が出ないタダ働きだったとしたら、やってられないですよね。
私たちは、職場でぶちあたる様々な出来事に対して、どうしていったらいいか、これからも考えて情報発信していきたいと思います。
また、パナマ文書が明るみに出て、富裕層が脱税をしまくっていたことが明るみにでました。当ブログでも取り上げてきたタックスヘイブン(脱税天国)のことが、世界中で問題になっているのです。このような問題についても、情報を整理して発信していきたいと思っています。
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なかまユニオン2016年旗びらき
1月15日、2016年なかまユニオン旗びらきが行われました。
なかまユニオンおかかえのシェフ(料理の得意な組合員や協力者)が総出で料理を準備しました。
メインはチゲ鍋。たくさんの野菜と豚肉がぐつぐつと煮あがっていきます。関西風の出汁まき卵と関東風の出汁まき卵の味比べもありました。ちらし寿司とポテトサラダも人気です。
そして、30分かかって蒸し上がった鯛の昆布蒸し。なんとも豪勢です。
なかまユニオンのところには、新春からたくさんの労働者が相談にやってきています。旗びらきにも、なかまユニオンに加入して問題が解決したばかりだという人も参加していました。私たちは今年も、あの手この手で労働者の権利と生活を守っていくのです。
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2015年の5大ニュース
2015年も、今日までとなりました。2015年をあらわす漢字は「安」。「安保法制」の「安」、「安倍内閣」の「安」だとのことですが、それは「不安倍増」の「安」でもありますよね。「安心」も「安定」も「安全」も低下した一年でした。さて、恒例の、なかまユニオン小松病院分会5大ニュースです。
これまで、医療法人協仁会で働く人の最低時給は840円でした。私たちはこれを900円に値上することを要求し、10月から実際に900円に値上されたのです。約40人のパート労働者が賃上げの対象になりました。
消費税があいつぐ値上げ。そして、アベノミクスのせいで生活物品の価格がどんどん値上がりしています。最低賃金に近いところで生活している労働者の賃上げは待ったなしです。
国際的には時給15ドル(日本円で約1800円)を最低賃金とする流れが大きくなってきています。そのことを考えると日本の賃金はまだまだ低く、日本はいつのまにか貧困国家になっています。
最低賃金1500円を求めるデモが先日も東京でありましたが、私たちは低所得労働者の賃上げを引き続き求めていきます。
②なかまユニオン小松病院分会と医療法人協仁会とが労使基本協約を締結
私たちが医療法人協仁会と安定した労使関係を結んでもう何年にもなりますが、労使基本協約がまだありませんでした。そこで、今年の5月に労使基本協約を締結しました。
労使基本協約とは、解雇、配置転換、倒産、合併、その他労働条件に大きな影響を及ぼす事案に関しては、必ず事前協議を行うという協約です。
私たちだけではなく、協仁会で働くすべての労働者にとっての安定と安心につながるようにしていきたいものです。
今年の11月、私たちも支援してきたキョーイチ・パワハラ労災事件が円満な和解を達成しました。
職場のパワハラによって精神障害を発症して4年以上がたったのですが、やっと解決です。応援していただいた皆様、ほんとうにありがとうございました。
この事件では、精神障害の労災認定行政の問題点が浮き彫りになりました。診察した医師たちが声をそろえて「発病の原因は職場のパワハラだ」と言っているのに、大阪府労働局は労災認定を却下したのです。労災認定基準をわざとねじまげて解釈して「労災にはあたらない」と冷たく放り出したのです。
さいわいにも、東京の労働保険審査会が「詭弁によって労災を却下するのはおかしい」と、大阪府労働局の不正をただしてくれました。逆転ホームランで労災認定を実現したのです。
私たちは、労災認定が適切に行われる社会をつくっていきたいと思います。そして、職場のパワハラを根絶していかなければなりません。
安倍政権が提案した、集団的自衛権を実現する安保法案。日本中で大議論になりました。私たちも、その問題点を調査し、情報発信してきました。なにしろ、自衛隊員が外国の戦争に参加したり、外国の核兵器を運搬したりするというのですから、重大な変化です。ありもしないホルムズ海峡封鎖事件がでっちあげられたり、安倍sorryの国際情勢の認識不足も浮き彫りになりました。
しかし、安倍sorryは問題点や矛盾点を指摘されてもしらばっくれるばっかり、逃げ回るばっかりで、議論は深まりませんでした。そして最後は自民・公明による強行採決で法案は成立してしまいました。
安保法案に反対する運動が国会前から全国に広がったのも大きな出来事でした。「民主主義ってなんだ?」「民主主義ってこれだ!」というコール&レスポンスが日本中の街頭に響き渡りました。ティーンエイジの体力だから実行できる高校生たちの超高速コール「とりま廃案!それな、それな!」も話題になりました。
安倍sorryだけでなく、誤爆しても何が悪いと開きなおるプ●●●大統領とか、イスラム教徒を追放しろと叫ぶト●●●候補とか、世界中で戦争をしたがる政治家が増えていることは、人類がかかえてしまった大きな問題です。ISのヘイト政治・テロ政治をどう克服するのか、戦争やテロのない世界がどのように実現するのか、2016年に課題は引き継がれました。
今年の最後は、天から降ってきたようなマイナンバー騒動の発生でした。
日本に住民票がある人全員に、国が12桁の番号を勝手につけてしまったのです。そして、1月からその運用が始まります。最初は徴税・社会保険・災害援助の3分野で使用されるのですが、今後は銀行口座、病院の保険証などにもどんどん拡大され、日々の買い物にも必要になるという案まででているのです。
暗証番号やパスワードは、いろんなところで同じものを使ってはいけないのが常識です。セキュリティを守るためには、それぞれで別の番号を使う方がいいのです。それなのに、あらゆる分野で一つのナンバーを使うなどというマイナンバーを何のために導入したのか、まったくおかしな話なのです。喜んでいるのは詐欺師グループです。安倍sorryは詐欺師業界から莫大な献金を受け取ったに違いありません。
しかも、マイナンバーにはその人の家族構成や出身地や病歴や所得など、プライバシーに深くかかわる情報がくっついていくのです。マイナンバーを使えば使うほど、情報量は増えていきます。万が一情報が漏れたときの責任は誰がとってくれるのかという話です。
企業に雇われている労働者は、企業にマイナンバーを教えてほしいと言われる立場になります。「会社にマイナンバーは教えたくないよ」と思っている人はたくさんいるのです。ところが、「マイナンバーを会社に教えない労働者は解雇してしまえ!」とわめき散らしているのがマイナンバー推進派のイカサマ社労士連中なのです。
私たちは、企業がイカサマ社労士の口車に乗せられることが無いように、手を打つ必要にせまられています。
マイナンバーを使うか使わないかは、本人の自由、本人の判断です。逆に、マイナンバーを使って何らかの被害にあっても、自己責任だとされてしまうのです。
2016年にはいると早々から、マイナンバーの頭の痛い騒動が始まります。しかし、私たちはめげずに立ち向かっていきます。個人の自由と財産を守れというのは当たり前のことなのです。
というわけで、私たちは2016年も休んでいる暇はなさそうです。みるめ君の労働相談箱にご期待ください。
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なかまユニオン第18回定期大会
7月4日、なかまユニオン第18回定期大会が吹田市内で開催されました。
今年の定期大会は、派遣法改悪案、残業代ゼロ法案、安保法制案が国会に出るという、アベノミクス政治の激流の中で開催されました。
派遣法改悪案が、なぜ「改悪」案と呼ばれるのか。「改悪」案では、派遣労働者は働いて3年たったら、直接雇用になることができない場合には退職しなければならないとされているのです。本人の意思とは無関係にです。
こんな「改悪」案は派遣労働者自身の立場から作られたものではありません。派遣法をいじくるのなら、派遣労働者の声をよく聞いて行うのでなければなりませんよね。
なかまユニオンはこの一年間に、パチンコキョーイチ・パワハラ事件で労災認定を勝ち取ることができました。パワハラによる精神障害に対して、労働基準監督署が労災だと認めなかったのですが、東京の厚生労働省の機関で逆転認定が認められたのです。
精神障害の労災認定基準にはちょっとあいまいな部分があり解釈が難しいのです。大阪の労働局・労働基準監督署は基準を捻じ曲げて解釈して、どう考えても労災である事件でも労災だと認めない傾向があるのです。私たちは、大阪の労災行政の歪みをただしていかねばなりません。
また、会社で入職そうそうにひどいセクハラ被害にあった方もユニオンに加盟されました。警察ざたになってもおかしくないほどのセクハラを上司にされた女性労働者。「このいやな記憶を消してくれ」と、会社に団体交渉を申し入れ抗議しているのですが、会社は交渉にすら応じません。
犯罪行為を反省しない反社会的な企業は、さっさとつぶれてもらっていいですよね。
小松病院分会も、職場での取り組みの報告をしました。病院職場は、とても賃金の高い人から、とても賃金の安い人まで、職種によって格差が大きいのが特徴です。アベノミクスで生活品の価格がどんどん上がっていく昨今、賃金の低い労働者にとっては賃上げは絶対に必要なことになっています。私たちは、大阪府の最低賃金が838円であることを考え、職場内の最低賃金を900円に引き上げるように求めているのです。
なかまユニオンは、あちこちの職場で発生しているパワハラ・セクハラ・解雇などの事件に迅速に対応し解決する、救急隊のような活動をしています。労働者も労働法を知らないし、経営者も労働法を知らない、そんな日本の社会のありかたを改善していこうと考えているのです。
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